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自律性を育てるのに1on1ミーティングがおすすめな3つの理由!

「1on1ミーティングを通じてメンバーの自律性を高めたいと考えているが、やり方が分からない」
「1on1ミーティングでメンバーの自律性は本当に高まるの?」

そんな悩みや疑問をお持ちではありませんか。

メンバーの自律性が低いと、マネージャーはメンバーの指示やフォローにあてる時間を確保しなければならず、自分の仕事を思うように進められないなど、困ることも多いでしょう。

この記事では、1on1ミーティングを活用してメンバーの自律性を高める方法と、その際のポイントや注意点をまとめています。

自分で考えて仕事を進められる、自律性の高いメンバーの育成に貢献できると幸いです。

自律型人材を育てる

自律性が低いメンバーは、このような特徴を持っています。

  • 指示がないと動かない
  • 自分で考えず、何から何まで相談に来る
  • 決断力や判断力がなく、責任感も低い

メンバーの自律性が低い状態では、成長はおろか、マネージャーが自分の業務に集中できずになかなか進まないという状態になってしまいます。

メンバーが自分で考えて行動できるようになるには、自律性を高める必要があるのです。

なぜ自律性のある人材を育てるべきなのか?

現代社会の変化スピードは目まぐるしく、企業に求められる行動も常に変化し続けています。

環境が変化する中で組織が存続するには、企業の目標達成に向けてどれだけ柔軟に業務を進められるかが重要です。

組織の中で自律性のある人材が育たないと、上司は指導や指示に時間をとられてしまい、作業が進まなくなるため、組織全体の生産性が下がってしまいます。

ただ指示を待っているだけではなく、自分で考えて迅速に行動できる人材が組織で育つと、全体の作業スピードが格段に上がります。

変化に対応できる組織を作るためにも、自律性のある人材を育てることは、必要なのです。

在宅ワーク増加で自律性がより重要に

近年のビジネス環境変化の1つに、在宅ワークがあります。

在宅ワークの普及によって企業は、自律型人材の重要性により関心が高まりました。

  • 物事を計画通りに進める
  • 決めたことをやり遂げる
  • 生活と仕事のワークバランスを上手くとる
  • 自宅で気が緩んでしまわないように工夫する
  • 仕事のスケジュールを自分で考えてこなしていく

上記のように在宅ワークは、自分を律することができないと、曖昧になってしまうことが多いのです。

自律性が低いメンバーが在宅ワークを行うと、指示が無いためどう働いていいか分からない、ワークバランスが上手く取れず、働きつづけてしまう問題が起きてしまいます。

上記の問題は、組織の生産性を下げてしまいます。

環境に柔軟な対応ができる自律型の人材は、現代において価値が高いでしょう。

なぜ1on1ミーティングが自律性を高めるのに有効なのか?

1on1ミーティングがどのようにしてメンバーの自律性に効果を発揮するのか、気になるのではないでしょうか。

1on1ミーティングが自律性を高めるのに有効な主な理由は下記の3つです。

  • メンバーの仕事のモチベーションを高められる
  • メンバーの心理的安全性を確保できる
  • 組織ビジョンを共有できる

1on1ミーティングは、直接的に自律性を向上させるのではなく、メンバーが能動的に行動しやすい環境を作れるというものです。

能動的に行動を起こしやすい環境が整っていると、マネージャーからの指示が無くても、メンバーは、自律的に行動できるようになってくるのです。

メンバーの自律性を高めるために、1on1ミーティングによる3つの効果を理解しましょう。

メンバーの仕事のモチベーションを高められる

メンバーの仕事に対するモチベーションを高めることは、自律性を育てるために不可欠です。

メンバーの分からないこと、1人では解決できないことに対してマネジャーから適切なフィードバックがあると、メンバーは気づきを得られ、似たような問題を自分で考えて解決する意識が芽生えます。

また自律的な仕事をする際に必要なサポートが1on1ミーティングを通して受けられるため、メンバーはモチベーションが高まります。

そのためメンバーは、1on1ミーティングで仕事に対するやりがいや意味を再確認でき、仕事へ前向きな姿勢で取り組めるのです。

ここで気を付けるべき点は、業務命令などをしないことです。

業務命令などは、メンバーのモチベーションが下がってしまい1on1ミーティングが逆効果になってしまう可能性があります。

メンバーのモチベーションを高めるには、メンバーが自分で気づきを得られる環境を作る必要があります。

マネージャーは業務命令ではなく、メンバーのモチベーションを高められるフィードバックをこころがけましょう。

メンバーの心理的安全性を確保できる

自律性には心理的安全性が必要です。

心理的安全性が低い職場では、「失敗したらどうしよう」「どうせ自分が発言しても否定されるんじゃないか」とメンバーは考えてしまい、自然体に発言したり、能動的に行動できなくなったりする恐れがあります。

1on1ミーティングを実施すると、メンバーに自分の考えや意見を話す機会を設けられるため、心理的安全性につながります。

1on1ミーティングでメンバーの意見や考えを尊重し受け入れることで、メンバーが発言や行動をしやすい環境を確保できます。

心理的安全性が確保された組織では、メンバーの余計なストレスが減り、仕事に集中できます。

組織のビジョンを共有できる

メンバーが自律的に行動するには、組織のビジョンを共有する必要があります。

ビジョンの共有ができていないと、組織の一貫性が保てないからです。

組織が一貫性に欠けていると、メンバーが自律的に行動を起こしても、なぜそうするのかといったビジョンをメンバーが理解できていないため、見当違いなことをしてしまい時間や労働コストが余計にかかってしまいます。

1on1ミーティングの際、メンバーに組織のビジョンを丁寧に説明し、理解と共感をしてもらいましょう。

組織のビジョンを丁寧に共有することは、メンバーの自律性を高めながら、組織の一貫性を保つためにも重要だといえます。

1on1ミーティングで自律性のある人材を育成するための3つのポイント

1on1ミーティングで自律性のある人材を育成するポイントは以下の3つです。

  1. 仕事に方向性を一緒に考える
  2. 自分で考える習慣を身につけさせる
  3. 自己認知度を上げる質問をする

1on1ミーティングでメンバーの自律性を高めるために必要なポイントを抑えて、メンバーの自律性を高めましょう。

1.仕事に方向性を一緒に考える

仕事に方向性とは、メンバーがビジョン・理念や指針を理解したうえで実現したいと考えたことを、実現するための道筋を示すことです。

メンバーが仕事に方向性を見えると、ゴールが明確になり、メンバーのモチベーション向上につながります。

そのためには、1on1ミーティングを通して組織の理念や経営ビジョンを丁寧に説明する必要があります。

なぜなら、組織の理念や経営ビジョンは抽象的なことが多く、メンバーが理解できていない場合があるからです。

1on1ミーティングで理念や経営ビジョンを丁寧に共有し、仕事に方向性を一緒に考えてあげると、メンバーはミッションや与えられた目標を実現したいという考えになり、自律的に行動してくれるでしょう。

2.自分で考える習慣を身につけさせる

メンバーの自律性を高めるには、自分で考える習慣を身につけてもらうことがポイントです。

自分で考える習慣が身についていないと、マネージャーからの指示がないと動かず、自律性のない人材になってしまいます。

メンバーに自分で考える習慣が身につくと、より多くの課題を解決できるようになり、業務の効率も向上します。

そしてメンバーに自ら考える習慣を身につけるサポートをするには、1on1ミーティングが有効です。
メンバーの自律に自分で考える習慣は欠かせないため、定期的に1on1ミーティングを実施して、メンバーの成長を促しましょう。

3.自己認知を上げる質問をする

1on1ミーティングを通してメンバーの自己認知を上げると、メンバーが自律的に行動を起こす際の力になります。

なぜなら、1on1ミーティングでマネジャーと自分の価値観や感情を共有でき、仕事に対する向き合い方が変わってくるからです。

仕事を与えられたときも、重要な仕事を任せてもらった自分は頼られていると感じられ、仕事に対する捉え方が変わります。

メンバーは、どのような人間なのか、仕事において何を大切にしているのかなどを深く掘り下げていくことで、メンバーの自己認知度が上がります。

【要注意】自律性のある人材育成でやってはいけない3つのこと

1on1ミーティングを実施する際には、いくつか注意すべき点があります。

  1. 過度な指導
  2. 中途半端に仕事を任せる
  3. メンバーの意見をないがしろにする

過度な指導

マネージャーの過度な指導は、メンバーの自律性が失われてしまいます。

過度な指導によりメンバーは、マネージャーの指示待ちになってしまったり、自分の決断に自信が持てず仕事に対して意慾的に行動できなくなったりますます。

指導が必要な場合は、解決のヒントを与えるようにしましょう。

メンバーは、ヒントを頼りに自分で考えて行動を起こします。

メンバーにヒントを与えるときに注意すべき点は、メンバーにすべてを任せて放置しないことです。

放置されるとメンバーは「押し付けられた」「見放されてしまった」といったように、マイナスに感じてしまうからです。

メンバーが考えて決断する機会を奪ってしまわないためにも、マネージャーは過度な指導は控えましょう。

中途半端に仕事を任せる

マネージャーがメンバーに中途半端な仕事の任せ方をしてしまうと、メンバーの自律性は育ちません。

ここで言う中途半端な仕事の任せ方とは、一度メンバーに仕事を任せたのに、後からマネジャーが細かく指示をしてしまう状態を指します。

中途半端な仕事の任せ方をしてしまうと、メンバーは仕事を任せてもらえないと不満に感じてしまいます。

マネージャーが後から指示をしてくるとメンバーは考え、指示待ちをしてしまうようになってしまい、自律性は高まりません。

仕事を任せる目的の一つは、自律性の低いメンバーの自律性を高めることです。

仕事をすべて任せたところで、マネージャーの思ったようにできないのは、当たり前なのです。

メンバーに中途半端な仕事の任せ方はせず、メンバーが自分で考えて行動できるような依頼にしましょう。

メンバーの意見をないがしろにする

あなたはメンバーがせっかく考えた意見に対して、「だから?」「そんなことはとっくに分かっている」とないがしろにしてしまったことはありませんか。

メンバーの意見をないがしろにしていると、メンバーは自分で考えてもどうせ無駄だからと感じ、マネージャーの持っている正しい答え(指示)を待ちます。

つまり、メンバーは自分で考えることを諦めてしまうのです。

メンバーが自分で考えることを放棄している場合、マネージャーはメンバーの意見をないがしろにする態度を改める必要があります。

メンバーが考えて出した意見を尊重し、導いていく作業を繰り返していけば、自律性のある行動に結びつくのです。

まとめ|1on1ミーティングを通じて、メンバーの自律性を高める!

1on1ミーティングがメンバーの自律性を高める際に重要な役割を果たしてくれることをお分かりいただけたでしょうか。

自律性の低いメンバーに仕事を任せることに対してマネージャーは心配になるでしょう。
マネージャーは1on1ミーティングを活用して、メンバーと適切な距離感をとりつつ、メンバーの自律性を高めていきましょう。

メンバーの自律性を育むには、多少の時間がかかります。

しかし、自律性のある人材は、環境の変化にも動じず、組織の目的を確実に達成してくれる頼もしい存在になることでしょう。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
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