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マネジメントスキルとは?必要な6つの要素とスキルを高める方法を解説

「従業員とのかかわり方がわからない」
「生産性を向上させるマネジメント方法がわからない」
「マネジメントスキルの高め方がわからない」
など、マネジメントを行うと多くの悩みが出てくるでしょう。

今回は、マネジメントスキルの基礎知識をはじめ、マネジメントに必要なスキル、スキルを高める方法、マネジメント中にしてはいけないことまで解説します。

マネジメントスキル(能力)とは

マネジメントスキル・マネジメント能力とはどのような意味なのでしょうか。

また、マネジメントの仕事内容やリーダーシップとの違いはどのようなものなのでしょうか。

これらに加え、マネジメントスキルが高い人と低い人の特徴も解説します。

マネジメントスキル(能力)の意味

マネジメントを直訳すると、経営・管理となります。

ビジネスで使用する場合には、組織や人を管理・運営する能力を意味します。

マネジメントする人の立ち位置は次の3つです。

組織のトップに立ち、経営のための基本指針を策定する経営者、基本指針に基づいて施策を実行する現場の責任者となる中間管理者、役職のない従業員を直接管理する監督者です。

マネジメントの仕事

マネジメントを行う立場になると、以下のような仕事に取り組みます。

マネジメントの仕事
  • 部署・従業員に合わせた目標を設定する
  • 従業員1人ひとりの進捗管理を定期的に行う
  • 部署内・組織内の業務管理を行い、必要であれば業務内容を調整する
  • 従業員の意欲を向上・維持させる
  • 従業員1人ひとりに適正な仕事を割り振る
  • 従業員に対して公平な評価を行う

これらに取り組むのは、企業目標の達成・従業員の自己実現を叶える・社会貢献などの3つの目的があるからです。

リーダーシップとの違い

マネジメントを行う人はリーダーであることが多いため、マネジメント能力とリーダーシップが同じ意味だと考える方も多いでしょう。

リーダーシップとは人を導く能力のことをいい、メンバーなどの従業員に焦点を当てます。

一方でマネジメント能力は従業員に加え、製品・金など全体的なリソースに焦点を当てるのです。

マネジメント能力の1つがリーダーシップだとわかります。

マネジメントスキルが高い人と低い人の特徴

マネジメントスキルが高い人・低い人の特徴を解説していきます。

マネジメントスキルが高い人の特徴

まず、マネジメントスキルが高い人の特徴は以下の通りです。

マネジメントスキルが高い人の特徴
  • 視野が広く、マルチタスクができる
  • 従業員1人ひとりの進捗管理を定期的に行う
  • 客観視ができる
  • 適切な指示ができる

マネジメントを行う場合には、メンバーなどの従業員の業務にも目を向ける必要があります。

そのため、従業員1人ひとりの状況を確認できるように視野を広く持ちながら自分の業務を進めなければなりません。

また、企業目標の達成のためには進捗確認や指示も欠かせません。

進捗が遅れている場合にはスケジュールの調整を行い、それに応じて指示を出します。

プロジェクト開始時にも、従業員やプロジェクト内容を客観視し、するべき仕事・仕事の割り振り方を判断する必要があります。

マネジメントスキルが低い人の特徴

まず、マネジメントスキルが低い人の特徴は以下の通りです。

マネジメントスキルが低い人の特徴
  • マネジメントを管理だと考えている
  • 主観的に考えがち
  • 適切な指示ができない

前述の通り、マネジメントは組織や人を管理・運営する能力が必要です。

管理の側面を重視している方は、メンバーなどの従業員のスキルを十分に発揮させられません。

またプロジェクトや従業員を主観的にとらえると適切な配置や指示ができず、企業目標を達成しにくくなります。

企業目標の達成が遠いばかりに、業務のすべてを自分で行ってしまう方もいますが、これでは生産性もあがりませんし、メンバーからの信頼を得ること難しいでしょう。

マネジメントに必要な要素6つ

マネジメントには6つの必要な要素があります。

マネジメントに必要な要素6つ
  • 現状の分析を行い、問題を解決できる
  • 現実的な目標設定を行い、スケジュール管理ができる
  • リーダーシップをもって行動できる
  • コミュニケーション能力がある
  • コーチングスキルを持っている
  • 専門知識やスキルを持っている

順に解説します。

現状の分析を行い、問題を解決できる

マネジメントを行うためには、現状を正しく分析することが大切です。

周囲の状況や物事をよく観察し、論理的に考えれば、問題ごとの解決方法を導けます。

論理的な思考が必要な理由は、感覚的な考えで指示を出すことを防ぐためです。

従業員が指示に納得して業務に取り組めるよう、根拠のある指示を出さなければならないのです。

現状の分析を行うために、日ごろからよく周囲を観察するように心がけましょう。

現実的な目標設定を行い、スケジュール管理ができる

マネジメントは根拠のある指示を出すだけではありません。

現実的な目標設定を行い、スケジュール管理するスキルも必要となります。

現状と目標を比較しながら、努力次第で最大の結果を生み出せる目標を設定します。

また、業務時間や携わる従業員数を考慮してスケジュール管理を行うことも大切です。

状況によってはスケジュール通りに進まない場合もあります。

事前にあらゆる状況を想定しておくことで、柔軟に対応が可能となるでしょう。

実現できないような目標設定は、従業員からの信頼獲得が難しくなるため、注意が必要です。

リーダーシップをもって行動できる

前述の通り、リーダーシップはマネジメントスキルの1つです。

チームの目指す方向を決め、従業員を引っ張っていくことが大切です。

普段の業務ではもちろん意見の対立やスケジュール変更など、トラブル時にも方向性を示す必要があります。

根拠がある適切な方向設定や意思表明ができなければ、従業員は不安を感じ、生産性が下がる可能性もあり得ます。

トラブルが起きた際も強い意志を持って決断し、従業員を引っ張っていきましょう。

コミュニケーション能力がある

日常的に適切なコミュニケーションを行うと、従業員との信頼関係も築けます。

信頼があればスムーズに情報交換が行えて、業務も円滑に進められるでしょう。

また、従業員を目標達成に導くために、コミュニケーション能力は欠かせません。

なぜなら、問題の解決方法や設定した目標を正しく伝えなければならないからです。

コーチングスキルを持っている

コーチングとは、従業員の能力を引き出すコミュニケーション能力のことです。

従業員1人ひとりが持つ優れた能力を引き出すことで、能力を伸ばせます。

従業員のパフォーマンスがアップすれば、生産性の向上も期待できるでしょう。

普段からしっかりとコミュニケーションをとることで、能力を引き出せます。

専門知識やスキルを持っている

従業員の業務に関する専門知識やスキルも、マネジメントするうえで重要な能力です。

組織を運営したり、従業員に指示を出したりする際には必要ありません。

しかし、ときには業務の見本を示したり、トラブル時・緊急時に対応したりなど、専門知識やスキルが必要となることがあります。

たとえマネジメント職であっても、マネジメントスキルと同様に能力をアップさせておきましょう。

以下の記事ではマネジメントをする方のマネジメントスキルを育成する方法をくわしく解説しています。
マネジメントスキルとは?その種類や育成方法について徹底解説

マネジメントスキルを高める5つの方法

マネジメントスキルは理解できたものの、それらのスキルの高め方がわからない方もいるでしょう。

スキルの高め方は以下の通りです。

マネジメントスキルを高める5つの方法
  • ウォルト・ディズニーが意識した「3つの視点」を意識する
  • 経営視点を意識する
  • 問題解決能力を高める
  • コミュニケーション能力やコーチングスキルをアップさせる
  • 正しいリーダーシップの力を身につける

順に解説します。

ウォルト・ディズニーが意識した3つの視点を意識する

ウォルト・ディズニーが意識した”3つの視点”を意識することにより、現状分析力・問題解決力を高められます。

“3つの視点”は、ウォルト・ディズニーがアニメーションへの夢を持っていた際に考えた”ディズニーストラテジー”のことです。

3つの異なる役割があるため、高品質かつ実行可能な計画を作られると考えています。

まず1つ目の視点は、ドリーマー(夢想家)です。

将来のための戦略を考える役割を持ちます。

視野を広げるために、現実的か否かは関係ありません。

ドリーマー(夢想家)の言葉の通り、夢を語る役割です。

2つ目はリアリスト(現実家)という視点です。

ドリーマー(夢想家)の戦略を肯定的に捉え、実現方法を考える役割を持ちます。

どうしても叶えられない場合でも「できない」と批判的な考え方を持つのではなく、「実現性に乏しい」という視点で考えます。

最後に3つ目の視点は、クリティック(批評家)です。

ドリーマー(夢想家)とリアリスト(現実家)が考えた計画を見て、リスク・ネガティブ要素を見つける役割です。

ただ批判するのではなく、客観的に計画を考え、夢を実現させようとします。

ドリーマー→リアリスト→クリティックの順番でものごとを考えると、現状分析力・問題解決力を高められます。

経営視点を意識する

プロジェクトチームの目標達成に向けて行動するだけでは、正確にミッションを理解できません。

そのため、自分自身よりも役職が高い経営者層の視点に立って仕事を見てみましょう。

経営者層の視点に立つためには、会社全体の仕組みや業界内の立ち位置などの知識を学ぶ必要があります。

問題解決能力を高める

“ディズニーストラテジー”で高めた問題解決能力をさらに高めるためには、問題の本質を捉えることが大切です。

問題の表面だけを見るのではなく、「なぜこのような問題が浮き彫りになっているのか?」を考えます。

本質を理解したあとは、解決までのプランを作成し、実行します。

また、自分の考えを批判的に見る習慣をつければ、ものごとの本質を見つけやすくなるのです。

思い込みを捨て、主観や固定概念にとらわれない考え方を身につけましょう。

コミュニケーション能力やコーチングスキルをアップさせる

コミュニケーション能力は、正確な伝達と受け取り、そして従業員との信頼関係が大切です。

毎日挨拶をする・機嫌を顔に出さないといった取り組みやすいことからはじめましょう。

相手の話すスピードやトーンを合わせたり、話を遮らなかったり、話の否定をしなかったりすれば従業員は信頼感や安心感を覚えるようになります。

正しいリーダーシップの力を身につける

従業員を引っ張っていく役割のリーダーですが、決して王様ではありません。

同じプロジェクトを進める従業員の意見をしっかり聴くように心がけましょう。

知らないことを素直に伝えることも大切です。

また、従業員の立場になってものごとを考えることで、多角的な捉え方ができます。

結果として、リーダーに必要な力を身につけられます。

マネジメントをするうえでしてはいけないこと

マネジメントをするうえでしてはいけないことは以下の通りです。

マネジメントをするうえでしてはいけないこと
  • 細かく指示を出す
  • 自分のやり方を受け継がせる
  • 根性論をつき通す

順に解説します。

細かく指示を出す

細かく指示を出すと成果が出やすいため、多くの方が行う傾向があります。

しかし、その成果は短期的なものです。

細かく指示を出せば従業員が成長しないため、中長期的に成果を出すのは難しいでしょう。

スケジュール管理や目標設定など枠組みを提示することは重要です。

細かく指示は出さず、従業員自ら仕事に取り組むことを見守るようにします。

自ら取り組むことで、忍耐力や思考力を身につけさせることも可能です。

自分のやり方を受け継がせる

マネジメントを行うのは経験や知識が豊富な方が多いです。

そのため、自分のやり方を持っていることも多いはずです。

しかし、自分のやり方が従業員とマッチしているとは限らないため、受け継がせるのは賢明ではないでしょう。

従業員1人ひとりに合ったやり方を見つけていきましょう。

根性論をつき通す

管理者層の方は成果を出して役職についたという方が多いかもしれません。

そのため、「努力が結果を出す」「必死に取り組めば成果が出る」と努力を重視する方が多い傾向があります。

しかし、努力を伝えることだけがマネジメントではありません。

根性論でマネジメントを行うことも避けましょう。

目標達成のためのプロセスを考え、導くことが大切です。

マネジメントスキルを向上させる資格とは

マネジメントスキルを向上させるために、さまざまな資格を取得することをおすすめします。

では、どのような資格が能力アップにつながるのでしょうか。

中小企業診断士

中小企業診断士は、企業の経営に関する知識を横断的な視野で身につける資格です。

資格取得により、どのように経営資源を扱うことで効率のいい経営ができるかが理解できます。

経営者の視点でものごとを見ると、企業目標を正確に、そして深く理解しマネジメントに活かせるのです。

資格取得で評価を受け、キャリアアップに役立つこともあるでしょう。

経営学検定試験(マネジメント検定)上級・中級・初級

経営学検定試験(マネジメント検定)は、経営管理力・問題解決力を認定する資格です。

経営基礎知識を認定する初級、経営やマネジメントの体系的知識を認定する中級、ビジネスの構想力と戦略策定力を認定する上級の3つのレベルがあります。

中級以降はマネジメントに大切な知識を学べるため、十分に業務で活かせるでしょう。

ビジネスマネージャー検定

ビジネスマネージャー検定は、管理職として重要な基礎知識を認定する資格です。

マーケティングや戦略立案・リスク管理・人材育成などさまざまな分野を学べます。

得た知識を活かせば、広い視野でものごとを考えられたり、問題解決力が高まったり、従業員との関係が良好になったりなど多くのメリットがあります。

PMP(Project Management Professional)

PMPとは、プロジェクトマネジメントの国際資格です。

プロジェクトをマネジメントした経験や知識を測定し、プロだと認定を受けられます。

PMPを取得すればスキルアップができることはもちろん、キャリアアップも期待できます。

名刺に資格を記載できるため、外部にもマネジメント力をアピールできるでしょう。

まとめ:正しいマネジメントスキルを身につけよう

マネジメントは、自分自身の成長はもちろん、企業・従業員の成長につながります。

そのため、主観的な考えやスキルでマネジメントを実施するのではなく、
今回紹介した内容をもとにしたマネジメントスキルを身につけることをおすすめします。

また、マネジメントスキルを高めるために使えるのが1on1ミーティングです。

1on1ミーティングは業務進捗の確認だけでなく、メンバーの成長を促したり、
信頼関係を構築したり、様々な効果を期待できます。

しかし、このような効果的な1on1ミーティングを実施するためには、
傾聴スキルや承認スキルが重要となってきます。

1on1改善サポートAI「revii(リービー)」は、オンラインで行われた1on1の動画から、
マネージャーのスキルを数値化し、より良い1on1を実施するためのフィードバックをします。

また、フィードバック内容に合わせてより改善できるための学習コンテンツも提供しております。

「revii」を用いた1on1ミーティングをするだけで、
ご自身のマネジメントスキルを自己認知し、
フィードバックをもとにした改善と実践をすることができます。

マネジメントスキルを身につけるために、
ぜひ一度「revii」の活用についてご相談ください。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
記事に関するお問い合わせは、下記リンクよりご連絡ください。
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