関連記事

OKR管理とは?そのメリットや、KPIやMBOとの違いを徹底解説

組織やタスクを管理する際に、OKRという言葉を聞いたことがありませんか?

OKRは主に目標管理の際に用いられる用語で、現在では、OKR以外にもKPIやMBOなどの新しい用語が増えていて、何を使えば良いか分からなくなっている方が増えているのではないでしょうか。

そこで今回は、OKR管理をするメリットについてと、KPIやMBOの管理方法との使い分けについて徹底解説をします。

「OKR、KPI、MBOの管理方法について良く分かっていない」という方はぜひ最後までご一読ください。

OKR管理とは

そもそもOKRとは、Objectives and Key Resultsの略称で目標と主要な結果を意味します。

そしてOKR管理とは高い目標を達成するための目標を管理する手法のことを指します。

目標と目標達成に必要な成果をモレなく、ダブりなく整理し、組織単位で何をすべきかを明確にする管理手法です。

また、OKR管理を深く知るためには以下の3要素について理解するとわかりやすいです。

OKR管理を知るための3要素
  • OKR管理が注目される背景
  • Objectivesとは
  • Key Resultsとは

それぞれについてくわしく見ていきましょう。

OKR管理が注目される背景

OKR管理が注目されはじめた背景として、日本社会の流動性が活発になったことが要因としてあげられます。

現代は不確実性が高く、複雑で将来を予想しにくいため、組織に帰属するだけでは安定とは言えない時代になりました。

それに伴い、本業以外にも副業や転職を視野にいれてキャリアを描く社会人が増えてきていて、会社としては人が活発に動くことを前提に組織のマネジメントをする必要があります。

そこで、OKR管理という新しい手法が注目されはじめました。

そして、次にあげるOKR管理の特徴が、OKR管理が注目されている背景に起因していると考えられます。

OKR管理の特徴として、以下の3点があげられます。

OKR管理の特徴
  • 組織ごとに追うべき成果が明確
  • 理想の達成水準は60%ほどでよい
  • チャレンジ可能な目標

自分の能力より少し高いレベルの目標を設定し、目標を達成するための成果が明確な状態で仕事に臨むと、人はイキイキと仕事ができるようになります。

変化が激しく不確定な要素が多い現代でも、自分がイキイキと仕事ができる環境があると、その職場で長く働きたいと思うはずです。

OKR管理によって、社員のモチベーションやエンゲージメントを高められるため、現代でOKR管理が注目されていると考えられます。

Objectivesとは

先ほどOKR管理が注目されている背景について説明しました。

ここからはOKR管理をさらに深掘りするためOとKRに分けて内容を説明します。

Objectivesとは日本語で目標という意味で使われ、会社や組織単位として達成したい目標のことです。

仮に、会社の中にある3組織で売上を30億円上げたいという目標を掲げたとします。

その場合、1個の組織に対し10億円の売上を上げることが組織単位での目標になります。

また、1個の組織の中にさらに小さい組織がある場合は10億円の売上目標を細分化して再度目標を設定するのです。

このように、一つ大きい目標を掲げ、組織ごとに達成に向けた目標を立てることがObjectivesの役割りです。

Key Resultsとは

Key Resultsとは日本語で主要な結果という意味で使われ、目標達成に必要な成果を指しています。

先ほどと同様に、会社の中にある3組織で売上を30億円上げたいという目標を掲げたとしましょう。

その場合、1個の組織が10億円の売上を上げるために会社側は何をするべきか、というものが主要な結果になります。

例えば、人やお金・資産を組織ごとに、どれだけ配置しどのような成果を出させ続けるかなどです。

このように、目標を達成するためにどのような成果を出さないといけないのかがKey Resultsの役割りです。

OKR管理を導入するメリットとは

OKR管理を導入する一番のメリットは、組織が迷わずに目標に向かって努力できる点です。

OKR管理では、組織ごとに目標を達成するために、どのような結果を出すべきかが数値や状態で提示されています。

そのため、1人ひとりが何をするべきかが明確であり悩むことはありません。

結果として、会社全体の生産性が向上し目標を達成につながります。

ほかにも、目標設定のスピードが速くできる点や、従業員のエンゲージメントの向上にもつながります。

そのため、管理方法に悩まれている方はぜひ導入を検討してみてください。

KPIとOKRの違いとは

KPIとOKRの主な違いは、使用する目的にあります。

OKRは、目標設定と主要な成果について答えをだし組織ごとに追うべき目標を明確にすることが目的です。
一方で、KPIは組織ごとの目標達成率を評価することを目的にしています。

よりKPIとOKRの違いについて理解するために、KPIとは何かについて知り、違いを見ていきましょう。

KPIとは何か?

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、日本語では重要な業績の評価指数と呼ばれています。

KPIとセットでKey Goal Indicatorの略であるKGI、日本語では重要な業績の評価指標と呼ばれるものを併用します。

KPIの使用方法として、以下の手順で使われることが多いです。

  1. 会社全体で掲げる目標の設定
  2. 目標設定に対し必ず達成しなくてはいけない小目標の設定(KGI)
  3. 小目標に対し必ず達成しなくてはいけない目標の設定(KPI)

このように、KPIでは設定した目標に対し100%達成しないといけないものを目標に置きます。

そして、KPIは設定した目標に対する進捗率の測定と改善を目的としています。

そのため、使用する目的以外にも、100%達成しないといけないかどうかという点も特徴的な違いといえるでしょう。

MBOとOKRの違いとは

MBOとOKRの主な違いは、KPIと同様に使用する目的にあります。

前述の通りOKRは、目標設定と主要な成果について答えをだし組織ごとに追うべき目標を明確にすることが目的です。

一方で、MBOは個々の従業員が自主的に目標を設定し、達成までの過程を管理することで社員の成長を促すことが目的です。

よりMBOとOKRの違いについて理解するために、MBOとは何かについて知り違いを見ていきましょう。

MBOとは何か?

MBOとは、Management By Objectivesの略で、日本語では目標管理制度と呼ばれています。

MBOの使用方法として、以下の手順で使われることが多いです。

  1. 起点となる組織目標を決める
  2. 個人目標を決める
  3. マネージャー・上長が進捗管理と軌道修正を実施する
  4. 評価を上司から部下に伝える

このように、MBOでは社員の自主性を前提に会社が掲げる目標との中間点を探り社員の成長を促します。

そして、目標に対する達成度から次の仕事や給与などの評価をすることが目的です。

まとめると、MBOはOKRと違い社員の自主性を前提として成長を促すことを目的としているという点で違いがあります。

さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。

OKRを活用した管理方法の事例を紹介

OKR管理はさまざまな企業で使用されています。
その中でももっともOKRと相性のよい以下の3事例についてご紹介します。

  • カスタマーサポート
  • 営業
  • 製造職

それぞれについてくわしく見ていきましょう。

カスタマーサポート

カスタマーサポートにOKR管理を導入した場合は以下のようになります。

  • 目標:すべての顧客に自社のファンとなってもらう
  • 主要な結果:12時間以内にお客様に返信ができる状態

このようにすることで、カスタマーサポートの質と達成具合を俯瞰して見られます。

営業

営業にOKR管理を導入した場合は以下のようになります。

  • 目標:製品の価値を営業力で正しく伝え売上を1,000万円上げる
  • 主要な結果:既存顧客の50%にリピートしてもらう、新規顧客を560人確保

このようにすると、明確に何をすればよいかがわかり営業にとっても、行動しやすい組織になるでしょう。

製造業

製造業にOKR管理を導入した場合は以下のようになります。

  • 目標:工程内不良を削減し生産性を前年度の1.25倍にする
  • 主要な結果:廃棄の申請金額を45%カット、1日1回以上の頻度で加工品質をチェックする

上記のようにすると、製造における課題を明確にしどれほど改善すればよいかがわかりやすくなります。

OKR管理を導入する際の注意点とは

OKR管理を導入する際に主に気を付けるべき点は以下の2点です。

  • 社員の理解浸透
  • 運用に手間と時間がかかる

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

社員の理解浸透

OKR管理自体の認知と理解を社員にしてもらう必要があります。

これはKPIでもMBOでも同様ですが、社員が機能を理解していないと混乱してしまいます。

特に、今までKPIやBMOなどを利用して組織管理をしていた部署にOKR管理を導入する際は要注意です。

そのため、導入をする場合は誰に説明してもわかるような仕組みと認知を広げることを心がけましょう。

運用に手間と時間がかかる

OKR管理は運用するのに手間と時間がかかります。

これはKPIやBMOと違い、目標を設定するスパンの短さが原因です。

もちろん、細かく目標を見直し設定することで得られるメリットもあります。

そのため、自分が抱えている組織に対しどれほどの粒度でマネジメントをしないといけないのか、という観点で導入を検討することをお勧めします。

まとめ| OKR管理を導入して業務を効率的に管理しよう

OKR管理のメリットやKPI、MBOにおける違いは以下の通りです。

  • 個人が何をするべきかを明確にできる
  • KPIとは使用する目的や期待する達成度に違いがある
  • MBOとは使用する目的や人事評価の糧にするという違いがある

OKRに限らず、KPIもMBOも使用する領域や組織体制によって適切なものかどうかが決まってきます。

そのため管理をする組織に対し、どのような要素を持っている管理手法が適切かを軸に手法を決定することをお勧めします。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
記事に関するお問い合わせは、下記リンクよりご連絡ください。
https://revii.jp/inquiry

資料請求

お問い合わせ電話番号

03-3286-8550