「1on1を導入したがうまく機能していない」
「そもそも1on1は意味ないのではないか?」
「1on1を成功させるにはどうしたら良いのか?」
こんな悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか。
「社内の雰囲気が良くなった」「離職率が下がった」といった他社の声を参考に1on1ミーティングを導入するも、なかなか期待した効果が出ないといったケースは少なくありません。
そこで本記事では、うまくいかない1on1ミーティングの特徴や原因を説明し、成功に導くための対策を解説します。
実際の成功事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1on1が導入された背景と本来の意義
1on1ミーティングは、米国シリコンバレーの有名企業やベンチャー企業で習慣的に行われているマネジメント手法の1つです。
国土の広い米国では、リモートワークというワークスタイルが日本よりも早い段階で普及し、業務をデジタルで完結させることで効率化をはかっています。
しかし効率が高まる一方で、対面では自然と起こるコミュニケーションが減りました。
そこで、コミュニケーションを補完する場として1on1ミーティングが導入されたのです。
日本でも同様にテレワークが普及し始めたことにより、コミュニケーションの補完として1on1ミーティングが注目を浴び、導入されています。
うまくいかない1on1の特徴と原因
うまくいかない1on1ミーティングの特徴と原因は以下の5つです。
- 目的を理解せずなんとなくやっている
- マネージャーの一方的なコミュニケーションになっている
- 毎回雑談しかしていない
- 優先度が低くなっている
- マネージャーに1on1ミーティングの経験や知識がない
それでは、それぞれについてくわしく説明します。
目的を理解せずなんとなくやっている
マネージャーとメンバーがお互いに目的を理解せず、ただなんとなく会社の方針で実施している場合は、意味のない1on1ミーティングとなっている可能性があります。
1on1ミーティングに限った話ではありませんが、たとえ成功例のある手段であったとしても、目的を理解しないままに実施すれば意味のない時間を過ごすことになるでしょう。
マネージャーとメンバー、もしくは社内全体で目的を共有したうえで、実施すると意味のある1on1ミーティングになります。
とくにメンバーが1on1ミーティングに対して意味がないと感じている場合には、マネージャーは目的理解を深めることから実施すべきです。
マネージャーの一方的なコミュニケーションになっている
マネージャーからの一方的なコミュニケーションになっている場合は、見直す必要があります。
1on1ミーティングの目的は、面談や指導ではなく、マネージャーとメンバーとの対話です。
マネージャーがメンバーに質問を投げかけ、メンバーが対話の7割程度を話している状態がよいでしょう。
マネージャーから一方的に話をされると、メンバーによっては説教のように感じてしまう方もいるはずです。
そうすると、メンバーにとっては1on1ミーティングは退屈な時間だけでなく、ストレスを感じる時間になってしまいます。
マネージャーが積極的に質問をし、メンバーがうまく対話のできる環境を作ることが大切です。
毎回雑談しかしていない
雑談をすることも大事ですが、毎回雑談のみで終わってしまうと効果が出てきにくくなります。
会話が盛り上がっているとマネージャーとメンバーでコミュニケーションが取れていると感じ、一見うまくいっているように思う方もいるでしょう。
しかし、雑談では本来1on1ミーティングが促したいメンバーの成長促進や深い関係性構築につながりません。
コミュニケーションが取れていることは良いことですが、ただ話しているだけの雑談ではなく、しっかりと目的を持った話し合いができているのかが大切になります。
優先度が低くなっている
社内で1on1ミーティングに対する優先度が低くなっている場合は、注意が必要です。
基本的には、重要だと感じている業務ほど優先順位を上げて実施するはずです。
そのため、他の業務と比較した際に1on1の優先度が低くなることは、1on1ミーティングを重要と感じている人が少ないことを意味するでしょう。
優先度が下がれば、自然と1on1ミーティングを実施する機会は減ります。
頻繁に定期的に実施することが重要なので、社内の優先度が下がっている場合は、一度改めて1on1ミーティングの重要性を説明しましょう。
マネージャーに1on1ミーティングの経験や知識がない
マネージャーに1on1ミーティングの経験や知識がない状態では、うまくできているかの判断が難しいです。
なぜなら、成功している1on1ミーティングがどういうものなのか基準がないからです。
そもそも1on1ミーティングが成功している状態の基準がなければ、施策の良し悪しに気付けないでしょう。
経験がないのは仕方がないのかもしれませんが、知識は身に付けられます。
1on1ミーティングを実施する前には、マネージャーが最低限の知識を身につけておくことが必要です。
社内でマネージャーに向けたセミナーを実施したり、事前に指定の教材を配布するなどして知識を身につけさせましょう。
意味ない1on1ミーティングを続ける問題点
1on1ミーティングがうまくいっていないにも関わらず、何も改善することなく1on1ミーティングを続けることには、多くの問題点があります。
意味ない1on1ミーティングを続けることの問題点は以下の5つです。
- 多大な時間を無駄にする
- マネージャーとメンバーの関係が悪くなる
- 人材が育たない
- 社員の精神的負担が高まる
- 離職率が高まる原因になる
それぞれについて、くわしく解説します。
多大な時間を浪費する
意味のない1on1ミーティングは続けることで、多くの時間を浪費してしまうでしょう。
仮に1回あたりの1on1ミーティングを、30分〜1時間程度とすると、週に1回おこなった場合、1カ月で4回、合計2〜4時間を浪費します。
さらにマネージャーは、抱えているメンバーの人数だけ1on1ミーティングをするため、多くの時間を費やします。
意味のない1on1を続け、多くの時間を浪費することは、人件費を失い、何も残らないため、会社にとっても大きな損失となるでしょう。
マネージャーとメンバーの関係が悪くなる
意味のない1on1ミーティングが続くと、本来の目的とは逆にマネージャーとメンバーの関係性が悪くなる可能性があります。
なぜなら、何も成果のない、意味のない1on1ミーティングはお互いにとって不満やストレスの対象となるからです。
メンバーは、マネージャーのことが嫌いでなくても、意味のないことをやり続けることに不満を抱き、嫌気を感じるでしょう。
また、マネージャーは、1on1ミーティングに対して主体性がなく、やる気のないメンバーを何人も見ることで、大きなストレスを感じてしまいます。
意味のない1on1は、お互いに不満やストレスを与え、1on1を実施するたびに、その不満やストレスがたまっていくことで、関係性が崩れていきます。
人材が育たない
意味のない1on1ミーティングを続けても人材は育ちません。
1on1ミーティングをメンバーのモチベーションを高め、仕事に対して主体的に取り組めるようにサポートする機会として実施している会社は多いでしょう。
しかし、人材が育つためには、本人自らが考え、主体的に行動する必要があります。
意味のない1on1ミーティングを続けてしまうと、逆にモチベーションを下げ、行動する時間を奪ってしまいます。
人材育成の成功事例があるからといって、1on1ミーティングを実施さえすれば、人材が育つというわけではありません。
意味のない1on1ミーティングは人材育成にネガティブに働いてしまうので、すぐに改善していきましょう。
社員の精神的負担が高まる
意味のない1on1ミーティングを続けることは、社員の精神的な負担を増やす原因となります。
マネージャーとメンバーとの関係性がよくない状態で行う1on1ミーティングでは、メンバーは、うまく本音を言うことができずにモヤモヤし、それが精神的ストレスとなってしまうことがあります。
また、メンバーだけでなくマネージャーも、メンバーとのコミュニケーションをうまく取ろうと、気を使いすぎて疲れてしまうでしょう。
1on1ミーティングに慣れていない場合や複数人のメンバーを持つ場合には、特に大きな負担となります。
離職率が高まる原因になる
意味のない1on1ミーティングを続けると、離職率が高まる原因にもなります。
既述の通り、意味のない1on1ミーティングを続けることで、以下の影響が出ます。
- マネージャーとの関係性が悪化
- モチベーションの低下
- 精神的なストレス増加
その結果、メンバーにとって職場が非常に居心地の悪い環境に感じるでしょう。
そうすると、どんなにやりたかった仕事、やりがいのある仕事であったとしても、離職してしまう可能性があります。
意味ある1on1ミーティングの効果
意味のない1on1ミーティングを続けることには、多くの問題点がありましたが、きちんと意味ある1on1ミーティングを実施できれば大きな効果があります。
意味のある1on1ミーティングの効果は以下の5つです。
- 人材育成につながる
- 離職率が低下する
- 社内の雰囲気が良くなる
- 組織力が高まる
- 社内の組織課題が見つかる
順番にくわしく解説します。
人材育成につながる
意味ある1on1ミーティングは、人材の育成につながり、会社にとって大きな利益をもたらします。
ここでの人材とは、メンバーだけでなくマネージャーも含めます。
意味ある1on1ミーティングが実施されていれば、メンバーは、課題に対して自ら考え行動したり、マネージャーからのフィードバックをもとに改善策を考えたり主体的になるでしょう。
その結果、さまざまなことを経験し、成長していきます。
またマネージャーは、メンバーを育てるマネジメント力が身につき、これまで以上に会社を引っ張っていく存在になるでしょう。
離職率が低下する
意味ある1on1ミーティングは離職率の低下につながります。
1on1ミーティングによって社員間のコミュニケーションが向上したり、抱えている不満や悩みが解決されたり、1on1によって離職率が低下した事例があります。
どんなに優秀なマネージャーでも、複数のメンバーを抱えていると、すべてのメンバーの不満や悩みを読み取ることは難しいでしょう。
しかし、うまく1on1ミーティングが機能していれば、不満や悩みを把握し、解決もできます。
企業にとって離職率が低下する効果は大きく、優秀な人材離れの防止につながるでしょう。
社内の雰囲気がよくなる
意味ある1on1ミーティングは社内の雰囲気をよくします。
1on1ミーティングによってマネージャーとメンバーとの関係性が高まり、社内の雰囲気が良くなることの効果はさまざまなことが考えられるでしょう。
たとえば、社員は心地よく仕事ができるため、仕事の失敗が少なくなり、効率的に仕事ができます。
また、気軽にマネージャーに相談でき、悩みを打ち明けられるので、離職率の低下にもつながるでしょう。
その他にも、社内の雰囲気がよくなることは、企業にとって多くの効果があります。
組織力が高まる
意味ある1on1ミーティングは、組織力を高め、企業としての成長にもつながります。
意味ある1on1ミーティングを実施することで、社内のコミュニケーションが向上し、社内の雰囲気がよくなり、組織力が高まるでしょう。
組織として1つになり課題に向き合うことができれば、どんなに大きな課題であったとしても乗り越えることができます。
大きな組織になればなるほど、組織として1つになることが難しいかもしれませんが、1つになることができれば、これまで以上に成長するチャンスでしょう。
社内の組織課題が見つかる
意味のある1on1ミーティングが実施されていれば、社内の組織課題が見つかり、企業としても成長できるチャンスです。
経営層では見えない課題点もあるため、現場で働く社員だからこそ見える課題は非常に重要です。
また、マネージャーとメンバーが話しているうちに課題点に気付くこともあるかもしれません。
組織課題が見つかることで、企業がこれから対策するべきことが見えてきます。
どのような企業にも必ず課題はあり、その課題に気付き、対策ができることは成長のチャンスでもあります。
1on1で成功している企業の実例
1on1ミーティングを導入し、成功している企業を5つ紹介します。
成功している企業のやり方をただ真似するのではなく、どのようなことを大切にして1on1ミーティングを実践しているのかが大切です。
企業ごとに、どのようなことを意識して1on1ミーティングを実施しているのか解説しています。
ヤフー株式会社
ヤフー株式会社は、マネージャーとメンバーとのコミュニケーション不足を解消する目的で、2012年に1on1ミーティングを導入している企業です。
約7,000人の従業員が、週1回以上、約30分の1on1ミーティングを実施しています。
IT業界の変化は早く、素早い変化に対応するには、社員自ら経験から新しいことを学び、常に変化していく意識が必要です。
そのために、ヤフー株式会社では、仕事の成功や失敗経験に対しフィードバックすることで新しい学びを得たり、メンバーの気づかない潜在能力を引き出すように支援しています。
テモナ株式会社
テモナ株式会社は、ソフトウェアの企画・開発を行う会社です。
離職率低下を目的として1on1ミーティングを導入したところ、ある部署では導入からわずか1年で離職率を20%から0%に低下させることに成功しています。
社内では、業務量の多さから精神的負担を原因に離職する社員が多かったそうです。
1on1ミーティングを実施して、企業の課題を探したところ、コミュニケーションがうまく取れていないことが分かったのです。
対策として朝夕にぶっちゃけ会と言われるコミュニケーションの場を定期開催したところ、コミュニケーションの課題が改善され、結果的に離職率の低下につながっています。
ソフトバンク・テクノロジー株式会社
ソフトバンク・テクノロジー株式会社では
- 企業のビジョンや経営側の思いを浸透させる
- 風通しのよい企業にすること
上記2つを目的として1on1ミーティングを実施しています。
1on1ミーティングの取り組みをとても重要視しており、頻度や時間、実施する際の環境、話す内容など、社内ルールが細かく設定されています。
事前に実施目的が共有され、細かくルールが決められているので、マネージャーもメンバーも実施しやすい環境でしょう。
クックパッド株式会社
クックパッド株式会社は、情報レシピサイトを運営する企業です。
個人での作業がエンジニアは多いため、1つのチームとしてお互いを知る機会を増やすために1on1ミーティングを導入しています。
1on1ミーティングの時間は、1回15分と短い時間で設定され、話す内容は、仕事やプライベートのことなど自由になっています。
また、1週間のスケジュールの中に固定枠でルーチンにすることで、スケジュールを立てやすくしているのです。
個人作業の多いエンジニアですが、1on1ミーティングを導入したことでメンバー感に強い信頼関係と活気が生まれ、チーム力が一段と高まったそうです。
グリー株式会社
グリー株式会社では、2014年より組織課題を解決するために1on1ミーティングを導入しています。
目的を明確に持った上で導入しているため、社員から1on1ミーティングvに対する満足度は7割を超えているそうです。
効果的な1on1ミーティングを実施できるようにマネージャーに対して独自の研修が行われ、メンバーには各自で半期ごとの目標を設定し、マネージャーと共有する場として利用し、1on1ミーティングをうまく社内へ浸透させています。
組織全体に明確な目的を共有しながら、うまく社内へ浸透させていることで、満足度の高い状態で1on1ミーティングを実施できているのでしょう。
事例から学ぶ成功するためのポイント5選
実際に1on1ミーティングを導入し、成功している企業の実例を紹介しました。
成功している企業には、うまくいったポイントがあります。
1on1ミーティング成功のポイントは以下の5つです。
- 目的を明確にし共有している
- 短時間で定期的に実施する
- 事前に話題を決めておく
- 話しやすい環境を作る
- 組織全体で取り組む
それでは、それぞれについてくわしく解説していきます。
1on1ミーティングをする目的を明確にし共有する
1on1ミーティングで成功している企業は、目的が明確であり、その目的を社内全体に共有しています。
まずは、そもそも「1on1ミーティングをなぜ導入するのか?」その目的を明確にすることが大切です。
例えば、
- コミュニケーション不足の解消
- 離職率の低下
- 経営理念の共有
など企業によってさまざまでしょう。
1on1ミーティングを導入する目的を考えるときは、成功している企業を参考にする必要はありません。
現在自分の企業が抱えている課題に向き合い、これから改善すべきことを洗い出すことで自然と見つかるはずです。
短時間で定期的に実施する
1on1ミーティングで成功している企業は、15分〜30分程度と短い時間で、週1回など定期的に1on1ミーティングを実施しています。
そのため、事前に時間や頻度などのルールを決めておいてもよいでしょう。
中には毎週同じ時間に固定し、ルーチンにして実施している企業もあります。
毎週同じ時間にしておけば、毎回スケジュールを調整する手間がなくなり、他の業務のスケジュールもしやすくなる効果もあるでしょう。
明確な目的を持った上で、継続して実施することが大切なので、ぜひ継続できる工夫や仕組み作りをしてみてください。
事前に話題を決めておく
1on1で成功している企業の多くは、事前に話題を決めています。
事前に話題を決めておくことで短い時間の中で、密度の濃い話ができるでしょう。
中には、社員のコミュニケーション向上を目的とするために、仕事やプライベートのことなど自由に話すスタイルを取る企業もあります。
ただし、事前に話題を決めずに1on1ミーティングを実施すると、ただの雑談で終わってしまうこともあるため気をつけましょう。
話しやすい環境を作る
1on1ミーティングで成功している企業は、継続して実施できています。
その理由の1つには、話しやすい環境を作ることが関係しています。
時間や頻度、話題などのルールだけに限らず、どのような場所で話をするのかについても注目し、可能であればルールに入れてもよいかもしれません。
企業によっては、オンラインはなしで、対面に限定し実施している企業もあります。
メンバーにとって、どのような環境が1番話しやすいのか、1on1ミーティングを継続して実施する環境を作ることも大切な要素の1つとして考えましょう。
組織全体で取り組む
1on1ミーティングで成功している企業は、目的が明確で、共有されているだけではなく、組織全体で1つの課題に対して取り組んでいます。
1つの課題に対して、組織全体で取り組むためには、目的が共有されているだけでなく、社員の理解や納得も必要になるでしょう。
「なぜその課題を解決する必要があるのか」
「課題を解決することでどんな未来があるのか」
などを話し合うとよいです。
社員の理解や納得を得るためには、会社の経営ビジョンや経営側の思いなどを伝えていくことも必要でしょう。
1on1を成功に導く5つの対策
1on1ミーティングを成功に導くための対策をご紹介します。
1on1ミーティングを実施していても、うまくいっていないと悩んでいる方は、まず以下5つの対策を実践してみてください。
- 1on1ミーティングに対するルールを定める
- マニュアルやガイドラインを作成する
- マネージャーを対象とした研修を実施する
- 管理ツールを導入し記録する
- 1on1ミーティングの状況を人事が定期的にチェックする
それぞれについてくわしく解説します。
1on1ミーティングに対するルールを定める
1on1ミーティングを実施する上でのルールを定めておきましょう。
最低限でも、以下の4点は決めておくべきです。
- 時間
- 頻度
- 話題
- 環境
細かくルールを決めすぎると、自由度がなくてやりにくいと感じる場合もあるでしょう。
しかし、自由度が高すぎる場合、ただの雑談で終わってしまう可能性もあります。
そのため、最低限のルールは決めておくのがオススメです。
ルールに関しては、一度決めたから不変というわけではなく、実際にやっていきながら不都合があれば変更していけばよいでしょう。
まずは簡易的にルールを作成してみてください。
マニュアルやガイドラインを作成する
ルールの作成と同時に、マニュアルやガイドラインも作成しましょう。
1on1ミーティングを初めて実施する人にとっては、そもそも1on1ミーティングがどういうものなのか、どのように進めるべきなのか分からないはずです。
しかし、分からない方でも、マニュアルやガイドラインがあることで、初めから1on1ミーティングを円滑に進めることができるでしょう。
こちらもルール同様に、変更点があればその度に少しずつアップデートしていけばよいです。
まずは簡易的にでも作成することをオススメします。
マネージャーを対象とした研修を実施する
1on1ミーティングで成功するためには、マネージャーがキーパーソンです。
マネージャーには、1on1ミーティングの経験や知識が求められるでしょう。
経験も知識もないマネージャーが主体で1on1ミーティングを行っても、そもそも何が成功していて、成功していないのかの判断がつかないからです。
1on1ミーティングの経験がないのは仕方ないですが、せめて知識は身につけておくべきでしょう。
社内でマネージャーのために研修を設けている企業もあるため、1on1ミーティングの研修を実施できる環境は整えておきたいところです。
研修環境を整えるのはすぐにできることではないため、はじめは費用がかかっても、外部の人を呼んで、マネージャーを対象とした研修を行ってもよいのかもしれません。
管理ツールを導入し記録する
管理ツールを導入し、実施した1on1ミーティングの内容を記録しておきましょう。
前回までの1on1ミーティングで何を話したのかをひと目で振り返ることができれば、毎回何を話したのか思い出す時間を短縮できます。
また内容を定期的に振り返ることで、本来の目的から逸れずに、目的達成に対する1on1ミーティングを実施することができるでしょう。
1on1ミーティングで話した内容を記録するだけでなく、次回のスケジュールも一括で管理できるツールもあるので、管理ツールを社内全体で導入することを検討してみてもよいかもしれません。
状況を人事が定期的にチェックする
1on1ミーティングの実施状況を人事が定期的にチェックしましょう。
人事が第三者として定期的にチェックすることで、1on1ミーティングがうまくいっているかどうかを客観的に判断できます。
マネージャーが複数人のメンバーと1on1を実施している状況では、うまくいっていると思い込んでいたり、うまくいっていない場合でも修正できていなかったりもします。
人事が定期的に状況をチェックすることで、1on1ミーティングがうまくいっていない場合には、早めに人事よりサポートができるでしょう。
意味のない1on1ミーティングを続けてしまい、さまざまな問題点が出てこないためにも大切な対策です。
まとめ|今すぐに意味ない1on1は改善しましょう
うまくいっていない1on1ミーティングを成功に導くためには、以下の5つがポイントです。
- 目的を明確にし共有する
- 短時間で定期的に実施する
- 事前に話題を決めておく
- 話しやすい環境を作る
- 組織全体で取り組む
意味ない1on1ミーティングを続けると、人材が育たない、離職率が高まるなど、企業にとって損失となる問題点が多くあります。
意味ない1on1ミーティングは今すぐにやめて、意味ある1on1ミーティングに改善するための対策、取り組みをしていきましょう。