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1on1ミーティングに取り組む上司の味方!進め方やトークテーマを紹介

上司として1on1ミーティングをする場合、「何を話したらよいか?」「進め方がわからない」と思う方もいるのではないでしょうか。

1on1の主役は部下ですが、上司の働きが1on1の成功を左右するといっても過言ではありません。
1on1を成功に導くためには、上司が自分の役割を理解する必要があります。


1on1ミーティングの担当になった方に向けて、1on1の進め方やすぐに使えるトークテーマなどをくわしく解説しています。
この記事を読んで、1on1ミーティングの注意するポイントや進め方を理解し、成果の出る1on1の参考になれば幸いです。

上司として1on1ミーティングを実施する際に、「何を話したらよいか?」「進め方がわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。

1on1ミーティングでは部下がメインに話しをするべきですが、上司の進め方や質問が1on1の成功を左右します。

なので、1on1ミーティングを成功に導くためには、上司が自分の役割を理解する必要があるのです。

本記事では、1on1ミーティングの担当になった方に向けて、その進め方や汎用性の高いトークテーマなどをくわしく解説しています。

この記事を読んで、注意するポイントや進め方を理解し、成果の出る1on1ミーティングの参考になれば幸いです。

1on1ミーティングにおける上司の役割

上司として1on1ミーティングに臨む際に、特に重きを置くべき目的は部下との関係性を深め、成長につなげることです。

その目的を達成するために上司は次のような役割に徹する必要があります。

  • 部下の成長のサポート
  • 部下のメンタルケア

部下の成長をサポート

1on1ミーティングは雑談をする場ではなく、もちろん上司が過去の武勇伝を部下に語りかける場でもありません。

上司は、部下から業務上の課題や問題点、将来行いたいことなどの話を引き出して、適切なフィードバックを与える役割があります。

それも、押し付けるようなフィードバックではなく、部下が自分で課題を見つけ、解決策にたどり着くために、寄り添い伴走することがポイントです。

部下のメンタルケア

1on1ミーティングでは部下の成長にフォーカスした話題を話すだけではありません。

部下には、業務上もしくはプライベートででトラブルを抱え、悩んでいる方もいます。

そういった状況では、仕事において高いパフォーマンスを発揮することは難しいので、上司がメンタルケアをするのも役割の1つです。

会社やチームに対して不満を解消できずにいると、突然、会社をやめるといったことになりかねませんので、未然に防ぐためにも、1on1ミーティングで部下のメンタルをケアすることは重要でしょう。

成果が出ない1on1ミーティング

1on1ミーティングを行うからには、部下にしっかりと成長してほしいと思う上司は多いでしょう。

しかし、そのやる気が裏目に出て、部下を困らせてしまう事例も少なくありません。

よかれと思って上司がやってしまいがちな間違いは次の3つです。

  • 上司が一方的に話す
  • 業務の進捗ばかり話す
  • 部下の意見を否定してしまう

上司が一方的に話す

関係性を深めようとする思いが強く、積極的に自己開示をしようとするあまり、自分の話ばかりになってしまうケースは多いです。

上司が一方的に話をしていたら、部下はますます話をしなくなるでしょう。

上司は1on1ミーティングの目的と自身の役割を思い出し、聞き役に徹しましょう

また、アドバイスを与える際に一方的に話してしまうことが多く、アドバイスとフィードバックの意味を混同し、一方的な助言をしてしまうことも少なくありません。

フィードバックとは

フィードバックとは客観的な事実を相手に伝えることで、聞き手は抵抗感なく受け入れやすいです。

たとえば目標とのズレを伝えた後、どのように修正するかはフィードバックを受けた本人が決められるため、主体性のある行動を促せます。

アドバイスとは

アドバイスとは助言をすることです。

アドバイスには、伝える側の経験や主観が入りやすいため、受け手に考える余地を比較的与えにくいのが特徴です。

受け手によっては、自分を否定されたと感じるケースもあるため、関係性を悪化させてしまう可能性もあります。

アドバイスは求められた場合のみにしたほうが、聞き手も納得しやすいため効果的に使えるでしょう。

業務の進捗ばかり話す

1on1ミーティングで業務の進捗ばかり話してしまうことは往々にしてあります。

しかし、業務の進捗を報告するなら通常の打ち合わせと変わりません。

業務の進捗ばかり話していては、部下は考えていることを話せないため、反省や気づきにつながらず、1on1ミーティングが持つ本来の成果を得られません。

部下に任せた業務の進捗を知りたい気持ちもわかりますが、1on1ミーティングでは業務の進捗の話をする気持ちを抑えて、意識的に部下と対話をしましょう。

部下の意見を否定してしまう

上司が1on1ミーティングを実施する際に、一番気をつけるべき点は、部下を否定しないことです

部下が自分の課題を分析し、導き出した解決策について、上司は「他の解決策の方が効果があるだろう」と思うこともあるでしょう。

しかし、そのような状況でアドバイスをすると、上司に否定する気がなくても、部下は否定されたと感じるかもしれません。

部下は自分の考えを否定されたと感じると、「どうせ上司は自分の話を聞いてくれない」と考え、話しをしなくなる場合があります。

部下の解決策などが、「自分の考えと違う」「それは間違っている」と思っても、否定に繋がってしまう発言は控えましょう。

上司も部下も1on1ミーティングで注意すること3選

1on1ミーティングの質は上司と部下で高めていくもので、双方が注意点を理解しておくと円滑に進みやすいです。

上司も部下も注意すべき点は以下の3つです。

  • 準備不足
  • 目的が不明確
  • 話をしたまま終わる

準備不足

1on1ミーティングを円滑に進め、効果的なものにするには準備が不可欠です。

日々の業務が忙しく、準備になんか時間をかけたくないと思うことは多いでしょうが、準備不足のまま1on1ミーティングを実施しても、効果的なものになる可能性は低いです。

1on1ミーティングの準備不足によって出る影響は次の通りです。

  • 何を話したらいいのかわからなくなる
  • 目的のない話をしてしまう
  • 作業進捗や業務報告の場となる

上記によって、部下の課題や不安は解決できず、成長にもつながりません。

忙しくても準備をする時間を作り、効果的な1on1ミーティングを実施できるようにしましょう。

目的が不明確

目的が不明確にもかかわらず、1on1ミーティングを実施しようとするのは避けましょう。

目的のない1ono1ミーティングは、海図とコンパスを持たずに航海するのと同じで、話すテーマやアジェンダなどの準備・計画も進められません。

また、目的がわからなければ、1on1ミーティングの効果を正しく測定できないため、内省に繋がらず、1on1ミーティングの質は上がらないですし、その効果が出る前に実施をやめてしまう原因にもなります。

上司が積極的に部下1人ひとりと目的を共有し、すり合わせることが1on1ミーティングで成果を得るためのポイントです。

話をしたまま終わる

1on1ミーティングを終えた後に、改善するための行動をしなければ意味がありません。

1on1ミーティングで部下の課題が見つかり、解決策まで考えたら、上司と部下で一緒にアクションプランを立てましょう。

また、次の1on1ミーティングで前回話したことやアクションプランについて振り返ることも重要です。

1on1ミーティングの実施前に上司が準備すること

前述したように、1on1ミーティングは事前準備が大切です。

事前に目的や話すテーマを共有し、部下に話したいことを考えてもらうと良いでしょう。

目的の設定

目的の設定は1on1ミーティングの成功を左右するほど大事なため、しっかりと準備しておきたいところです。

目的の設定ができたら、部下と共有します。1on1ミーティングは、上司と部下の関係性を深め、部下の成長を促進する場であると認識を合わせます。

部下が成長するために、自力で答えを導き出すのをサポートをする時間だという共通の認識があると充実した1on1ミーティングになるでしょう。

トークテーマを考える

目的を決めた後に準備することはトークテーマの設定です。
基本的にはメンバーにトークテーマをいくつか考えてきてもらえると、自分ごととして捉えることができ、
自身の振り返りにもなります。

しかし、急にメンバーに考えてきてもらうようにするのも難しいため、
まずはマネージャーから考えてきておくと良いです。

何を話したらよいかわからなくなり、貴重な時間がただただ過ぎてしまわないために、
目的に沿ったトークテーマを考えてきて対話をすると良いでしょう。

トークテーマは細かく考える必要はなく、大まかに決まっていれば問題ありません。

アジェンダの準備

アジェンダを考え、取りまとめるのも上司の準備の1つです。

トークテーマの準備と似ていますが、アジェンダは話すテーマ以外に、当日の計画や流れなども記載します。

当日は計画通りに進まない可能性もあるため完璧に作りこむ必要はありません。

1on1ミーティングの進め方

1on1ミーティングに慣れていなければ、どのように進めてよいかわからないでしょう。

基本的には事前準備で考えたトークテーマやアジェンダに沿って進めます。

また、後で振り返るために議事録を作成し共有してもらうようにしましょう。

実際にどのように進めていくのかイメージを持っていただくために、アジェンダの例を紹介します。

紹介するのは1例のため、目的や部下に合わせてアジェンダは変えるとよいでしょう。

当日の1on1ミーティングの流れは以下の通りです。

  1. アイスブレイク
  2. 前回の振り返り
  3. 今回のトークテーマと目的を再確認
  4. 部下の話を聞く
  5. 課題に対して部下の考察を聞く
  6. 上司からフィードバック
  7. 今後の行動プランを考える

アイスブレイク

アイスブレイクは緊張した、かたい空気を壊すという意味です。

本題に入る前にお互いの緊張をほぐすと部下から話を聞き出しやすくなります。体調や気分について、可能であればプライベートのことを話すとよいでしょう。

普段からよく会話をするなど、すでにお互いの心が開いている状態であればとくに問題ありません。

しかし、まだ上司と部下の関係性が深まっていないのであれば、積極的にアイスブレイクを取り入れるとよいでしょう。

前回の振り返り

前回の1on1ミーティングで何を話したのか振り返ります。

また、前回のアクションプランにについてうまく実行できているかなどを確認しましょう。

うまくいっていれば、本題に移り部下の話したいこと聞きます。

もしうまくいっていなければ、原因を探る質問をし、部下がその問題についてもう一度深く考えられるようにしましょう。

部下の話を聞く

前回の振り返りをしたら、本題のテーマに入ります。

このパートでは部下が話したいことを聞く時間です。

部下が話しをしている最中は、上司は聞き役に徹しましょう。

上司が部下に適切な質問をすることで、部下は気づきを得られ、成長につながります。

また、部下は「上司が自分のことを理解してくれている」「話を受け入れてくれている」と感じると安心感が芽生えるため、心理的安全性が生まれます。

課題に対して部下の考察を聞く

すべての話を聞き終えたら、次は部下に課題の整理と考察、解決策などを考えてもらいます。

この課題で重要なことは何ですか?」「どのように解決したらよいと思いますか?

などと質問をして部下が課題について深く考えられるようにサポートしましょう。

あくまで部下が自ら答えに辿り着くために、サポートする場であるため上司から提案するのは控えた方がよいです。

今後の行動プランを考える

解決策が決まった後は、実際にどのような行動をするのか、計画を立てます。

アクションプランを考えるときは、具体的な数値で目標を決めると行動も起こしやすくなるでしょう。

また、理想的な数値の計画と、現実的な数値の目標を用意すると、途中で挫折してしまうのを防げます。

すぐ使えるトークテーマ

1on1ミーティングで何を話すかは悩ましい問題です。

基本的には部下にトークテーマを考えてもらいますが、1on1ミーティングにまだ慣れていないと、思いつかない方もいます。

部下が思いつかない場合は、上司からテーマを提示できるとよいでしょう。

具体的なテーマの例を以下に紹介します。

部下に関するトークテーマ

  • 個人の目標について
  • 今後のキャリアについて
  • 困っていること
  • 部下の成長について
  • スキルアップについて

など部下のことを深く知れるテーマのため関係性の構築にも役立ちます。

ある程度の関係性を築き、可能であればプライベートな悩みについても聞けると、さらに関係性が深まるでしょう。

会社や仕事に関するテーマ

  • 業務のトラブルはないか
  • 仕事に対する考え方について
  • チームの雰囲気や課題について
  • 上司の考え方について
  • 先輩や後輩について
  • 職場の人間関係について
  • 会社やチームの目標

部下の仕事に対する価値観を理解することで、マネジメントに活かせるため、部下やチームの成長につながるでしょう。

また、大事なのは目的にあったテーマを選ぶことです。

トークテーマの例を有効に活用し、1on1ミーティングを円滑に進められるようにしましょう。

尊敬される上司の特徴3選

少し余談にはなるのですが、1on1ミーティングのみで信頼を構築するのは難しいです。

部下やチームのメンバーと強固な信頼関係を築くには、日頃の積み重ねが大事です。

そのため、尊敬される上司の特徴を知っておくと対策できます。

普段からお互いにリスペクトできる関係を築ければ1on1ミーティングでもうまくいくでしょう。

尊敬される上司の特徴3つを紹介します。

  • 公平性がある
  • 部下を気にかけている
  • 最後は部下を守ってくれる

公平性がある

1つ目は公平性があることです。

部下は日々、上司の振る舞いや人との接し方などを見ています。

人によって、態度を変えず、1人ひとりに公平に向き合う上司は信頼されます。

公平に接するためには、可能な限り思い込みを減らして情報を受け取るようにしましょう。

思い込みが強くなると、判断が偏ってしまい、トラブルになりかねません。

部下を気にかけている

部下が困っているときに、声をかけたり、話を聞いたりできる上司は信頼を得やすいです。

「上司は自分のことを気にかけてくれている」と感じると安心して仕事に取り組めます。

その安心感から頼れる上司と思われ尊敬されるでしょう。

自分が困っていても我慢し、表情や態度に表さない人もいるため、小さなサインを見落とさないように、よく観察することが重要です。

最後は部下を守ってくれる

仕事でミスをしてしまうことは、誰でもあるでしょう。

尊敬される上司は、先を見越して、「このままでは間に合わない」と判断したとき、すぐに対処できる準備をしています。

部下に仕事や業務を任せて、いざとなったら責任をとれる上司は部下からの信頼も厚いでしょう。

まとめ|1on1ミーティングは上司も成長できる機会とらえよう

いかがだったでしょうか?

1on1ミーティングにおける上司の役割は、部下の成長を促進するようなサポートをするために、目的やトークテーマなどを設定し、部下が話しやすくすることです。

ただ、実は1on1ミーティングでは部下と真摯に向き合う必要があるため、上司側の成長にもつながります。

効果的な1on1ミーティングを実施し、組織全体の活性化を目指していきましょう。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
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