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1on1ミーティングでメンバーのやる気は向上できる?効果的に実施するコツをご紹介

1on1ミーティングは、メンバーとマネージャーが1対1で実施するミーティングです。

対話形式の面談で、メンバーの成長を目的としています。
マネージャーが一方的に話をするのではなく、メンバー主体で進めていく点は、従来の面談との大きな違いです。

この記事では、1on1ミーティング実施によるメンバーのやる気向上において、効果的な方法とコツを紹介します。

そして、1on1ミーティングを理解し、メンバーのやる気向上につとめましょう。

1on1ミーティングでやる気が向上した場合の効果

メンバーのやる気が向上すると、具体的にどのような効果があるのか知りたいかたも多いのではないでしょうか。
本章では、1on1ミーティング実施による効果を3つ紹介します。

  • メンバーと組織のエンゲージメント向上
  • メンバーの自律性が高まる
  • 組織の生産性が向上する

最後まで読んで、1on1ミーティング実施による効果に理解を深めましょう。

メンバーと組織のエンゲージメント向上

1on1ミーティングの実施により、メンバーのエンゲージメント向上が期待できます。
組織とメンバーにおけるエンゲージメントとは、相互の心理的な距離を指します。

1on1ミーティングでの対話を通して、お互いの価値観を理解するとマネージャーとメンバーの関係を構築しやすいです。
職場で良好な人間関係が形成されると、所属する組織が自身の場所となり、帰属意識も芽生え働くことが楽しくなるため、エンゲージメントが向上するのです。

また、シチュエーションによっては、婚約・約束・雇用などさまざまな意味があるのです。

エンゲージメント向上によるメリットは、大きく分けて2つあります。
1つめのメリットは、生産性やメンバーのモチベーション向上です。
2つめは、エンゲージメント向上による、メンバーの仕事に対するやりがいの向上です。
上記の2つからわかるように、組織にとってエンゲージメント向上は大きなメリットとなります。

メンバーの自律性が高まる

1on1ミーティングの実施により、メンバーの自律性が高まります。
理由は、1on1ミーティングで、組織のビジョンの共有と、メンバーの心理的安全性を確保できるからです。

心理的安全性とは対人関係においてリスクのある行動をしても、このチームは安全であると、チームメンバーによって共有された考えのことです。

心理的安全性を確保できると、「ミスを理由に非難されることはない」と思えるため、失敗を恐れず行動できるようになります。

またメンバーの行動や取り組みに対して、マネージャーから適切なフィードバックがされると、積極性は増すでしょう。
そのためメンバーの自立性が高まるのです。

組織の生産性が向上する

1on1ミーティングは、定期的な面談なので、メンバーと対話をする機会が増えます。

フィードバックや自身の発言から、メンバーの内省を促し、課題解決の糸口を見出せるのです。

また、トラブルなどが生じた場合、マネージャーが適格な指示を出せるので、業務の停滞を防げます。
よって、組織の生産性向上が期待できるのです。

メンバーのモチベーションを下げることなく、業務を進めることは、生産性の低下を避けるために重要です。
1on1ミーティングによる対話は、組織における生産性の向上に重要な役割があります。

1on1ミーティングが逆効果になる失敗例

1on1ミーティングをより効果的にするには、注意する点があります。

  • メンバーの目標をマネージャーが決定してしまう
  • 業務を任せっぱなしにする

上記の失敗例2つを参考に、逆効果になってしまう行動を説明します。

「なぜ、逆効果になってしまうのか」を理解し、自身の実施する1on1ミーティングに活かしましょう。

メンバーの目標をマネージャーが決定してしまう

メンバーの目標をマネージャーが決定した場合、生産性が低下する場合があります。
なぜなら、目標に対する納得度や、責任感が希薄になるからです。

メンバー自身が達成したいと思える目標でないと、目標の意味がないのです。

しかし、「設定した目標が達成できるか」はマネージャーが判断する必要があります。
達成できない目標設定の場合は、モチベーションや自信が低下するからです。

小さな成功の積み重ねからメンバーの自信へつながり、モチベーションが向上します。
1on1ミーティングにおける対話の中から、メンバーと一緒に達成できる目標を探していきましょう。

業務を任せっぱなしにする

有能だからといって、業務を任せっぱなしにしてしまうと、退職の原因となる可能性があります。

現代は、終身雇用の時代とは変わり、転職がポジティブなものへと変化しました。
退職を意識するタイミングの多くは、仕事に対するやりがいの低下や、成長が見込めないとメンバーが判断した場合です。

よって、「メンバーが困っていることはないか」「次の目標をどこに置くのか」といった内容を意識した対話が重要となります。
そして、1on1ミーティングの対話を通して、メンバーの成長を促し、モチベーション向上を目指しましょう。

有能なメンバーがいきなり退職してしまう事態を防ぎたい方は、以下の記事をご覧ください。
『1on1ミーティングでびっくり退職は減らせる!?成功事例も紹介 | revii(リービー)』

1on1ミーティングでメンバーのやる気を向上させるコツ

メンバーのやる気向上をはかるには、コツがあります。
また、1on1ミーティングの活用で、やる気の向上を目指すことは、十分可能です。

本章では、メンバーのやる気向上に重要な4つのコツを紹介します。

  • 信頼関係の構築
  • 目的を共有する
  • 傾聴をこころがける
  • 適切なフィードバックをする

メンバーのやる気が、組織の生産性を大きく左右するといっても過言ではありません。
最後まで読んで、メンバーのやる気を向上させるコツに理解を深めましょう。

信頼関係の構築

1on1ミーティングの実施により、メンバーと信頼関係の構築ができます。

なぜなら、1on1ミーティングは、信頼関係の構築に重要な対話の量(頻度)と質の両方を確保できるからです。

1on1ミーティングは、短い周期で行われるため対話の頻度を増やせます。
そして、対話の質を高めることにより、メンバーとの信頼関係の構築が実現するのです。

また、信頼関係の構築は組織にとって、重要です。
メンバーとマネージャーの信頼関係によって、環境の変化に負けない強い組織になれます。

1on1ミーティングは、適切な頻度と質のよい対話の実施が可能なので、信頼関係の構築にマッチした方法といえるでしょう。

目的を共有する

1on1ミーティング実施における目的の共有によって、メンバーのやる気向上が期待できます。

1on1ミーティングの目的に対して、メンバーが理解を深めると、積極的な対話が実現します。

反対に、目的の共有が不足していると、成果が出にくい1on1ミーティングになることも少なくありません。
1on1ミーティングは、メンバーの成長に寄り添い、困ったときにすぐ相談できる場であるとメンバーに認識してもらいましょう。

傾聴をこころがける

1on1ミーティング実施によるメンバーのやる気向上において、傾聴の姿勢は重要です。

メンバーの話しを最後まで聞くことで、多くの情報が取得できます。
「課題や目標に対してどう取り組んだのか」「どう感じたのか」を最後まで聞きましょう。

メンバーが話しやすい環境を作ることが傾聴のポイントです。
そのためマネージャーが一方的に話してしまうと、メンバーが話しにくい状況になります。

話しを聞いた後に、必要であればフィードバックを実施しましょう。
そうすることで、メンバーは「マネージャーに話してよかった」と感じられ、やる気が向上するのです。

適切なフィードバックをする

1on1ミーティングを進めるうえで、重要な項目の1つが、適切なフィードバックです。

メンバーの成長を目的とする1on1ミーティングに、フィードバックは欠かせません。
ゴールに向かって業務を進める中で、課題の解決につまずいた場合、適切なフィードバックがあると次の行動に移しやすくなります。

マネージャーによる適切なフィードバックは、メンバーの能力を引き出せるのです。

また、信頼関係が構築された関係で適切なフィードバックが実施されると、メンバーの成長と自律の強力なサポートとなります。
適切なフィードバックの実施は、成功体験を増やせるため、メンバーのやる気が向上します。

さまざまなアプローチが可能となるので、フィードバック方法に対する知識の習得をしておくといいでしょう。

メンバーのやる気を下げないフィードバックの型3選

メンバーのやる気を維持しつつ、改善点を伝える難しさを感じているマネージャーも多いのではないでしょうか。
本章では、メンバーのモチベーション維持に役立つフィードバックを3つ紹介します。

  • サンドイッチ型
  • SBI型
  • ペンドルトン型

上記3つのフィードバックを取り入れると、より有効な1on1ミーティングが実施できます。
最後まで読んで、メンバーのやる気の低下を防げるフィードバック術を身に付けましょう。

サンドイッチ型

ネガティブなフィードバックをポジティブなフィードバックではさむと、メンバーのやる気の低下を防げます。

また、サンドイッチ型は比較的取り入れやすい方法のため、即実践できるのもメリットです。

まず、メンバーに肯定的なフィードバックを伝えて、話しを聞き入れやすい体制を整えます。
次に、改善点を伝えましょう。

サンドイッチ型フィードバックは、ネガティブフィードバックが伝わりにくくなるというデメリットがあります。
そのため、サンドイッチ型フィードバックでは、改善点をはっきりと伝えるように意識する必要があるのです。

最後にポジティブなフィードバックで締めくくります。
3つのステップを踏むことで、メンバーのやる気を損なうことなく改善点を伝えられます。
しかし、サンドイッチ型フィードバックの連続使用は、懐疑心を生じかねません。

メンバーからの信頼を損なわないためにも、フィードバックにバリエーションを持たせるといいでしょう。

SBI型

SBI型フィードバックは、ある程度の信頼関係が構築された関係であれば、メリットの多いフィードバック型です。

  • Situation(状況)
  • Behavior(行動)
  • Impact(影響)

3つの項目に分けてフィードバックをします。
SBI型は内容が伝わりやすく、メンバーが内省するきっかけを作れるメリットがあります。

しかし、ネガティブフィードバックを実施する際は注意が必要となります。
信頼関係の構築がされていない状況でSBI型フィードバックでネガティブな内容だと、メンバーのモチベーションの低下の可能性があるからです。

メンバーの性格によっては、SBI型フィードバックと相性がいい場合もあります。
そのため、状況やメンバーの性格を判断して、上手くSBI型フィードバックを取り入れましょう。

ペンドルトン型

ペンドルトン型は、フォーマットに沿ってフィードバックを進める方法です。
フォーマットに内容をあてはめるのみでよいため、フィードバックに慣れていないマネージャーでも取り入れやすい方法です。

ペンドルトン型フィードバックを進める順番は下記になります。

  1. 確認
  2. 良かった点
  3. 改善点
  4. 行動計画
  5. おさらい

上記5つの工程を踏んでフィードバックを実施します。
サンドイッチ型やSBI型と比べるとやりとりが多く時間もかかるので、急いで進めなくてはならない業務には不向きです。

しかし、ペンドルトン型は多くのメリットもあります。

  • メンバーの内省を促せる
  • ポジティブとネガティブのバランスが取れたフィードバックが可能
  • 次の行動への合意が取れる
  • 慣れない人でも扱いやすい

状況を判断して、1on1ミーティングの時間を十分に確保できる場合であれば、ペンドルトン型フィードバックは効果的だといえます。

1on1ミーティングを活用してメンバーのやる気を向上させよう

1on1ミーティングの活用で、メンバーのやる気の向上が可能です。
また、メンバーのモチベーションは、組織の生産性と大きく関係しています。

そのためフィードバック型や、1on1ミーティング実施のコツに理解を深めた時間は、非常に価値の高い時間であるといえるでしょう。
そして、1on1ミーティング実施における効果を最大限に活かすために、この記事がお役に立てば幸いです。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
記事に関するお問い合わせは、下記リンクよりご連絡ください。
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