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2on1ミーティングとは?1on1との違いやメリット・デメリットも紹介

1on1ミーティングならぬ、2on1ミーティング。

「最近名前は聞くけれど、2on1ミーティングのことについてあまりよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。

2on1ミーティングは、お互いのコミュニケーションを図るという点に関して、1on1ミーティングと同様です。

しかし、コミュニケーションの仕方や効果が少しだけ違います。

今回はそのような2on1ミーティングについてしっかりと解説していきます。

2on1ミーティングを導入するメリットやデメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

2on1ミーティングとは?

2on1ミーティングとは、一般的には、2人のマネージャーが1人のメンバーとの間で行われる形式のミーティングを指します。
メリットは主に以下の通りです。

  • コミュニケーションが活発になる
  • さまざまな視点でフィードバックできる

2on1ミーティングをすることにより、社内のコミュニケーションがより活発になります。
立場の違うマネージャーが2人いるので、社内の輪が広がることも想定されるでしょう。

また、マネージャー側は2人のそれぞれの目線から、フィードバックを提供し、アドバイスやサポートを行います。
2on1ミーティングは、個々のパフォーマンスとキャリア成長について深く掘り下げるための場として用いられます。

1on1ミーティングとの違い

2on1ミーティングと1on1ミーティングでは、似ているようで、少しだけ内容が異なります。

1on1ミーティングとは、メンバーとその直属のマネージャーが直接顔を合わせて行うミーティングのことです。
個々のパフォーマンス、キャリアの進展、問題点、懸念事項などについて深く議論する場です。
1対1で深く話し合うことがポイントになります。

一方、2on1ミーティングは、1人のメンバーが2人のマネージャーと面談する形式のミーティングを指します。
このミーティングの目的も1on1と同様にパフォーマンスの評価、フィードバックの交換、キャリアの進展について議論することです。

ただし大きく異なるのは、2つの異なる視点からフィードバックや助言を得ることです。
さまざまな視点で物事を見て、フィードバックを受けるということが大きな目的となりえます。

2on1ミーティングの目的

ここでは2on1ミーティングの目的について紹介します。

  • 評価とフィードバックを異なる視点で提供する
  • 目標設定とキャリアの棚卸しをする

それでは順に見ていきましょう。

評価とフィードバックを異なる視点で提供する

2on1ミーティングの目的の1つは、異なる視点からのフィードバックと評価を提供することです。
2人のマネージャーが参加することで、チームメンバーは2つの視点から評価を受られます。
これは、ある問題に対して、より広範な視点を提供し、チームメンバーが自分のパフォーマンスを全面的に理解するのに役立ちます。

2人のマネージャーからのフィードバックを得ることで、チームメンバーは自分のスキル、能力、努力がどのように見られているかをより詳細に理解可能です。

さらに、異なる視点からの評価とフィードバックは、チームメンバーに自分の強みと弱点、改善の余地がある領域について、多角的な視野を与えることにもつながります。

これにより、メンバーは次の行動や目標が見え、自身のパフォーマンスを向上さられます。

目標設定とキャリアの棚卸しをする

2on1ミーティングの2つ目の目的は、メンバーに対して、目標設定とキャリアについて深く考える機会を提供することです。
これは、メンバーが自分自身の成長のためにも非常に重要です。

まず、目標設定では、メンバーが自分自身の職業的な目標を考えます。
これは、短期的な業務の目標が中心です。
マネージャーはこの中で、目標設定をサポートし、適切なアドバイスを提供します。

次に、キャリアの棚卸しでは、メンバー自身のキャリアについて見つめ直します。
キャリアの棚卸しでは長期的なキャリアの展望も視野に入れることが必要です。
マネージャーは、キャリアの棚卸しを通じて、メンバーの成長を支援し、その過程で必要なスキルや知識を特定するのを手助けします。

このように、目標設定とキャリアの棚卸しを行うことで、2on1ミーティングはメンバーが自己成長を促進し、キャリアを自分自身で歩めます。

2on1ミーティングのメリット

では次に2on1ミーティングのメリットについて紹介していきます。

  • 別の視点でアドバイスをもらえる
  • コミュニケーションが密に取れるので信頼関係ができる
  • 複数のスキルと専門知識を共有できる

特に大きなメリットとしては、やはりコミュニケーションが活発になることが挙げられます。
順に見ていきましょう。

別の視点でアドバイスをもらえる

2on1ミーティングでは、チームメンバーは2人のマネージャーから異なる視点とアドバイスを得られます。
これによって、自身の状況や問題を多角的に理解し、より広範な視野で考えられるのです。

さらに、各マネージャーの専門知識や経験に基づく具体的なアドバイスによって、メンバーは自分に必要なスキルをより深く理解できます。

例えば、マネージャーAはマーケティングの専門であり、マネージャーBは販売の専門家だとしましょう。
メンバーが新製品のローンチに関与することになった場合、2on1ミーティングでは、マーケティングと販売の両方からの視点とアドバイスを得られます。

これにより、メンバーは新製品のローンチを成功させるための知識を会得できるのです。

このようなアドバイスは、メンバーのパフォーマンスの向上とキャリア成長の促進につながります。

コミュニケーションが密に取れるので信頼関係ができる

2on1ミーティングは、コミュニケーションが密に取れるため、マネージャーとメンバーの間に信頼関係が築けます。
これは、効果的なチームビルディングと業績の向上には不可欠です。

信頼関係ができると、メンバーは仕事上の問題や懸念事項をオープンに話しやすくなります。
結果として、問題解決のスピードが早まり、業務効率の向上につながるでしょう。

また、信頼関係があることで、マネージャーのアドバイスやフィードバックがより効果的になり、メンバーのスキルアップやキャリアの成長を促進します。

さらに、信頼関係は、メンバーのモチベーションと職場での満足度を高める役割も果たします。メンバーが自分の意見が尊重され、価値ある一員と認識されていると感じると貢献度も高くなりやすいです。

以上のように、2on1ミーティングを通じて築かれる信頼関係は、チームの一体感や業務効率・メンバーのスキル成長、そして全体的な職場の満足度向上にもつながります。

複数のスキルと専門知識を共有できる

2on1ミーティングは、マネージャーとチームメンバーが複数のスキルと専門知識を共有するためのよい機会です。

ここでの共有は、一方向の伝達ではなく、相互の交換と理解を意味します。
これは、組織内での学習と成長を促進し、チーム全体の能力を高める役割も果たします。

例えば、2on1ミーティングに参加する2人のマネージャーが、それぞれ異なる背景や専門性を持っているとしましょう。

その場合、それぞれのマネージャーが持っている専門知識やスキルをメンバーと共有することで、メンバーは幅広い視野を持ち、さまざまなアプローチや戦略を学び取れます。
結果として問題解決能力を高め、新たな視点の提供にもなるでしょう。

また、チームメンバー自身も、自分の経験や知識をマネージャーと共有する機会を得られます。
これにより、メンバーは自分の役割や知識をより明確に理解し、より自己改善の能力を向上させられます。

さらに、2on1ミーティングでは、メンバーが直面する課題や問題に対して、マネージャーが共同で解決策を考えられます。
これは、チームメンバーのパフォーマンスの改善と同時に、組織全体の問題解決能力の向上にも貢献します。

2on1ミーティングのデメリット

もちろんメリットばかりではなく、デメリットも存在します。例えば次のようなデメリットがあります。

  • コミュニケーションのバランスが不均衡になる可能性がある
  • 目標設定と評価の一貫性がない可能性が出てくる

順に解説します。

コミュニケーションのバランスが不均衡になる可能性がある

2on1ミーティングは、場合によって、コミュニケーションのバランスが不均衡になる可能性があります。

具体的には、2人のマネージャーと1人のチームメンバーが参加するミーティングでは、一方のマネージャーが話す時間が長くなることです。

その結果、チームメンバーが混乱したり、自分の意見を適切に伝えるのが難しくなったりする可能性もあります。

これらの問題を防ぐためには、マネージャーはミーティングの開始前に、アジェンダや1人あたりの持ち時間を設定することが必要でしょう。
そのうえでミーティング中はお互いの意見を尊重し、メンバーにできるだけ話しやすい機会を提供することが重要です。

したがって、全ての参加者が等しく参加できる環境を作ることが必要です。

目標設定と評価の一貫性がない可能性が出てくる

2on1ミーティングは、目標設定と評価の一貫性がない可能性もあります。

例えば、マネージャーAはメンバーに対して創造性を重視し、新しいアイデアやイノベーションを奨励する一方、マネージャーBは細部への注意や計画性を強調するかもしれません。

この場合、メンバーはどちらの目標を優先すべきか、どちらの評価基準に基づいてパフォーマンスを測定すべきか混乱する可能性があります。

また、このような一貫性のない目標設定と評価は、チームメンバーのモチベーションを低下させる可能性があります。

そのため、2on1ミーティングを成功させるためには、マネージャーが目標と評価基準について明確な理解をし、ある程度一致した見解を持つことが重要です。
そのうえで、プラスアルファの意見を言うことが求められるでしょう。

スケジュールの調整が難しい場合がある

2on1ミーティングで、2人のマネージャーと1人のチームメンバーの全員が同時に可能な時間を見つけることは、難しい場合があります。
各参加者が異なる役割、責任、スケジュールを持つため、全員が参加できる時間帯を見つけることは、時によっては難しいでしょう。

さらに、2on1ミーティングが頻繁に開催される場合、これらのスケジュールの調整がチームの生産性を妨げる可能性もあります。
特に、マネージャーやチームメンバーが常にミーティングに参加していると、実際の仕事に集中する時間が少なくなってしまいます。

そのため、全員が参加できるように事前にスケジュールを計画しておきましょう。
あわせて必要な場合には、オンラインミーティングを使用して、時間や場所に関わらずミーティングを開催できるようにすることも視野に入れておくことが重要です。

2on1ミーティングの進めるうえでの4つのポイント

ここでは2on1ミーティングをするうえで抑えておきたい4つのポイントについて解説します。

  • メンバーに対する傾聴を心がける
  • 目標設定と今後の行動の策定をする
  • ミーティングの目的や議題を明確にする
  • 業務に対するアドバイス・フォローを欠かさない

これらを意識するだけで、2on1ミーティングの効果が大きく変わってきます。
順に見ていきましょう。

メンバーに対する傾聴を心がける

2on1ミーティングをうまく進めるためには、マネージャーがチームメンバーの話をしっかりと聞くことが大切です。
これにより、メンバーが自分の意見を言いやすくなります。

その際、3点意識しておきたいポイントがあります。1つ目は、マネージャーはメンバーが話しているとき、その話を注意深く聞き、理解しようとする努力が必要です。例えば視線を合わせて頷くなど、メンバーに自分が聞いていることを示すことが含まれます。

2つ目は、できるだけオープンクエスチョンをするようにしましょう。なぜならメンバーが自分の考えや感情をより詳細に述べやすいからです。

3つ目は、ミーティングのアジェンダにメンバーが話す時間をしっかりと確保することが重要です。
これにより、メンバーは自分の意見を十分に表現する機会を持てます。

以上のポイントを意識しておくことで、2on1ミーティングはチームメンバーとマネージャー間のコミュニケーションを深めることにつながります。

目標設定と今後の行動の策定をする

2on1ミーティングは、メンバーの個々の目標を明確にし、それに対する行動プランを策定する絶好の機会です。
ここではその過程を4つのステップに分けて説明します。

  1. 目標を共有する
  2. 理想と現状のギャップを確認する
  3. 行動プランを作成する
  4. 結果を評価する

はじめに、メンバーが自分の個々の目標を共有します。
業績目標であったり、スキル向上のための目標であったりするかもしれません。

次に、メンバーの現在のスキルやパフォーマンスを考え、それが目標とどれだけ差があるのかを確認します。
このギャップを認識することが、次の行動を決めるための第一歩です。

理想と現状のギャップを明らかにしたら、そのギャップを埋めるための具体的な行動プランを作成します。
行動プランには以下が含まれます。

  • 新しいスキルを習得するためのトレーニングを受ける
  • 新しいプロジェクトをはじめる
  • 他のメンバーから学ぶ

今後の行動指針が決まったら、その進捗を定期的にチェックすることが必要です。
これにより、目標達成のための具体的なステップがうまくいっているかを確認し、必要に応じて修正や調整を行えます。

以上のプロセスにより、2on1ミーティングはメンバーの目標設定とそれに向けた行動の具体化において、重要な役割を果たせます。

ミーティングの目的や議題を明確にする

2on1ミーティングを効果的に進行するためには、その目的や議題を明確にすることが不可欠です。

例えばミーティングで議論したいテーマや質問をリストアップし、それらをあらかじめ共有することが有効です。
これにより、参加者全員がミーティングの流れを把握し、適切に準備できます。

また、各議題に割り当てる時間を決定し、しっかり時間管理をすることが重要です。
これにより、すべての議題が適切な時間内に議論され、ミーティングが無駄なく進行できます。

以上のポイントを守ることで、2on1ミーティングはより効率的かつ生産的になります。
そのために、ミーティングの目的や議題を明確にしておきましょう。

業務に対するアドバイス・フォローを欠かさない

2on1ミーティングでは、メンバーの仕事に対するアドバイスやフォローをきちんと行うことが大切です。
これにより、メンバーは自分が正しい方向に進んでいるか確認したり、困っていることがあればすぐに相談できます。

メンバーが何か新しいことに挑戦しているときや、困難な課題に直面しているときには、具体的なアドバイスをするようにしましょう。
これによって新たな視点を提供し、仕事を進めるうえでの新たなアイデアが生まれることがあります。

よい結果を出している場合でも、改善の余地がある場合でも、定期的なフィードバックは非常に有効です。
これにより、メンバーは自分の成果が認められることでモチベーションを保てます。
また、改善が必要な点を把握し、そのためのアクションを起こすことも可能です。

また、メンバーが仕事に困ったときや、新たなチャレンジをしたいと考えているときには、必要なリソースやサポートを提供するようにしましょう。
これにより、メンバーは自分のポテンシャルを最大限に引き出せます。

これらのアドバイスやフォローを通じて、2on1ミーティングは、メンバーが自分の業務に対してより深い理解を持ち、自分の成果を高められます。

2on1ミーティングを導入してよりよい環境にしよう!

2on1ミーティングは、企業がより良い働き方の環境を作るための強力なツールです。
複数の視点からのアドバイスやフィードバックを得ることで、メンバーは仕事の質を向上させ、より高いレベルで成果を出せきます。

また、ミーティングにおけるオープンなコミュニケーションは、信頼関係を築くのにも役立ちます。
ただしミーティングをうまく進めるためには、メンバーに対する傾聴、ミーティングの目的や議題の明確化、そして業務に対する適切なアドバイスやフォローが欠かせません。

以上のようなことを踏まえ、2on1ミーティングをうまく活用すれば、組織全体が成長し、よりよい働き方の環境を作ることにもつながります。

メンバーの1人ひとりが、最高のパフォーマンスを発揮するためのサポートをし、全員が共に成長していくような環境を作っていきましょう。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
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