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2on2ミーティングとは?導入される背景についても紹介

少しずつ注目を浴びつつある、2on2ミーティング。

1on1ミーティングを取り入れている企業は多くありますが、新しい対話で形として導入しているところが少しずつ増えているそうです。

ただ、新しい手法のあるため「そもそも2on2とはなんだろう?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
1on1とは違い、2on2ミーティングは、取り組む目的や効果が大きく変わってきます。

そこで今回は、2on2ミーティングの概要や導入する際のポイントなど、さまざまな視点から解説します。

取り入れることによるメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

2on2ミーティングとは?

ここでは2on2ミーティングについて、以下の2点について解説します。

  • 2on2ミーティングの定義と特徴
  • 参加者の役割

2on2ミーティングの定義と特徴

2on2ミーティングは、マネージャーとメンバーで2人ずつペアが集まり、合計4人の参加者で行われるミーティング方法です。
組織内のコミュニケーションを活発にすることが大きな目的です。

2on2ミーティングの特徴は大きく2つです。
1つ目はあらゆる視点で問題解決・対話をすることです。
各ペア・個人が抱えている問題やテーマについて、意見や情報を交換します。

2つ目は、組織内のコミュニケーションの活性化です。
2on2ミーティングは、1on1とは異なり、組織のコミュニケーションを重視した手法です。
参加者のペアごとの意見交換と全体の情報共有を通じて、一体感が生まれます。

2on2ミーティングにおける参加者の役割

2on2ミーティングでは、それぞれが異なる役割を担います。
具体例をみてみましょう。

2on2ミーティングのメンバーは、悩みごとを抱えるメンバーAさん・AさんのマネージャーのBさん・他のチームメンバーのCさん・人事のDさんの4人で構成したとします。
例えば、メンバーのAさんがマネージャーのBさんに、「あまりうまくプロジェクトが進んでいない」という内容で相談をします。
この際、うまくいっていない点・できていない理由など、できるだけざっくばらんに述べるのです。

それに対して、Bさん・Cさん・Dさんは、Aさんが提起した問題について傾聴します。
Aさんが話したあと、Cさん・Dさんが自分の意見をまとめ、「具体的にどうしたら解決できるのか・どうやればうまく進められるか」といった観点で、アドバイスをします。

アドバイスに対して、BさんはAさんと話し合い、「どのような方向性で今後進めていくのか」を決めるのです。

まとめると基本の流れは以下になります。

2on2ミーティングの基本的な流れ
  1. メンバーAが問題を提起する
  2. メンバーB・C・Dは傾聴する
  3. C・Dは客観的な立場でアドバイスする
  4. A・Bは最後に意思決定をする

できればファシリテーターをひとり決めておくといいでしょう。
場を回す人がいると、対話がうまく運びやすいからです。

2on2ミーティングが導入されるようになった背景

2on2ミーティングの導入背景には、チームの生産性の向上とコミュニケーションを活性化することにあります。

1on1ミーティングのみだと、どうしても1人に対して依存してしまう側面があります。
もちろん1人でできることには限りがありますから、なかなかうまく進められないということもありえるでしょう。

その点、他のメンバーが集まり、アイデアや情報を共有する場を設けることで、プロジェクトの進行に関するアドバイスがもらえます。
結果的にチームの生産性も向上するでしょう。

また、コミュニケーションの活性化も大きな理由です。
プロジェクトマネージャーと2人のチームメンバーが集まり、進捗状況や課題について話し合います。

参加者はそれぞれの専門知識や視点を持ち寄り、問題に対する解決方法を模索します。

このように、チームメンバー同士が意見を交換するため、社内でのコミュニケーションがより活性化するのです。

2on2ミーティングの目的

ここでは2on2ミーティングの目的について解説します。

    • 抱えている問題について客観視する
    • チームの連携強化をする

上記を意識して取り組むことで、2on2ミーティングがより効果的なものになりえます。

抱えている問題について客観視する

2on2ミーティングの目的の1つは、抱えている問題について客観視することです。
2on2ミーティングは、参加者が互いに情報を共有し合い、問題を解決したり目標に向かって進んだりするための場だからです。

1対1の取り組みでは、解決方法や進め方で限界があります。
そのため問題を共有し、第三者による客観的な目でみてもらうことで、解決にもつながりやすいです。

また、チーム全体で話し合いをしている最中、なにが問題なのかが浮き彫りになってくることもあります。
そのような問題を発見するためにも2on2ミーティングは有効だといえるでしょう。

以上のことから、抱えている問題について客観視することが必要になってきます。

チームの連携強化をする

2on2ミーティングは、チーム内でコミュニケーションを活性化する手法でもあり、チームの連携を強化する方法でもあります。

2on2ミーティングでは、対話を通じて意見を交換し合うので、メンバー同士のコミュニケーションの量が増えるのです。

そして2on2ミーティングでは、ペアを組んだメンバー同士がお互いをサポートし合います。
1人が発言する際、他の人は耳を傾け、そのうえでフィードバックやアドバイスを提供します。
そのため、メンバー間の信頼関係が深まることにもつながるのです。

その結果、チーム全体が一丸となって目標に向かって取り組めます。

2on2ミーティングと1on1ミーティングとの違い

ここでは2on2ミーティングと1on1ミーティングとの違いについて紹介します。

  • コミュニケーションの仕方
  • 問題とする対象

2on2ミーティングと1on1ミーティングは似ているようで、性質が異なります。両者の違いについてしっかりおさえておきましょう。

コミュニケーションの仕方が違う

2on2ミーティングと1on1ミーティングは、若干コミュニケーションの仕方が異なります。

1on1ミーティングは、1人のマネージャーと1人のメンバーが対話する形式です。
このミーティングでは、個人の状況や目標の達成度、課題や今後の展望などについて、じっくりと話し合います。

一方、2on2ミーティングは、2人のペアがチームを組み、対話や意見交換を行う形式です。
このミーティングでは、チームの進捗状況やプロジェクトの課題、アイデアの共有などが中心になるので課題解決が大きな目的です。

このように、2on2ミーティングと1on1ミーティングでは、コミュニケーションのスタイルが異なります。
1on1ミーティングでは個別の関係を重視し、2on2ミーティングではグループ全体の協力と相互作用が重要となります。

問題とする対象が違う

2on2ミーティングと1on1ミーティングでは、焦点を当てる問題が異なります。

1on1ミーティングでは、テーマとなるのは“個人”です。ここで重視されるのは、個々のパフォーマンスや成長、将来の展望など、個人としてどうありたいかということになります。

一方、2on2ミーティングは“組織としての問題”に焦点を当てるために活用されます。
2人のペアがチームを組んで、チーム全体の進捗状況や課題、アイデアなどについて話し合います。
つまり、チームの目標達成や問題解決が重要視されるのです。

このように、2on2ミーティングと1on1ミーティングでは、対象となる領域が異なります。
1on1ミーティングでは人に焦点を当て、2on2ミーティングでは組織の問題について話し合うために活用されるのです。

2on2ミーティングのメリット

2on2ミーティングを実施すると次のようなメリットが得られます。

  • メンバーとのコミュニケーションの円滑化が図れる
  • 意思決定が迅速になり仕事の品質が向上する
  • チームの連携と協力関係が強化される

メンバーとのコミュニケーションの円滑化が図れる

2on2ミーティングはメンバーとのコミュニケーションの円滑化が可能です。

2on2ミーティングでは、相手の思考や価値観を尊重しながらコミュニケーションを図ることで、協力関係が築かれ、円滑なチームワークが生まれます。

また2on2ミーティングの継続により、コミュニケーションスキルが鍛えられることが、コミュニケーションの円滑化につながっていると考えられます。

なぜなら、意見を適切に伝えるための表現力や聴取能力、ディスカッションのスキルなどを自然と駆使するからです。
以上のように、意見やアイデアの共有し相互理解をすると、チームの成果や効率性が上がります。

意思決定が迅速になり仕事の品質が向上する

2on2ミーティングを通じて意思決定が迅速になり、仕事の品質が向上しやすくなります。

大きな理由は、2on2ミーティングでは参加者が少なく、意思決定がスムーズに進むからです。
少人数で集まるため、情報の共有や意見交換も密にできます。

プロジェクトや業務の進行において、意思決定の遅れや手詰まりは大きな問題となることも少なくありません。

客観的に問題を把握し、アドバイスを提供してもらうことで、次の対応もしやすくなります。

以上のことから2on2ミーティングを取り入れると、物事の決定がしやすく、かつ、早くなります。
その結果、仕事の質が向上するといえるでしょう。

チームの連携と協力関係が強化される

2on2ミーティングを通じて、チームの連携と協力関係が強化されます。

チームの連携と協力関係の強化は、仕事の効率性や成果に大きな影響を与えます。
メンバーが協力し合い、お互いをサポートすることで、仕事が円滑になるからです。

また、2on2ミーティングでは役割分担や共同作業が重要な要素です。
参加者はお互いの役割を理解し、協力して目標を達成するために行動します。

例えば、1人が情報収集を担当し、もう1人がアイデアのまとめ役となるなど、役割が明確化された協力関係が形成されます。
ゆえに、チームの連携が進むことにもつながるのです。

2on2ミーティングの進めるうえでのポイント

ここでは2on2ミーティングの進めるうえでのポイントについて3つ紹介します。

  • 1人が発言したら他の3人は耳を傾ける
  • 反論や異論をはさまない
  • ミーティングの目的や議題を明確にして事前に共有する

順にみていきましょう。

1人が発言したら他の3人は耳を傾ける

2on2ミーティングを進めるうえでのポイントの中でも、1人が発言したら他の3人が耳を傾けることは重要です。

なぜなら、傾聴は相手の意見を尊重し受け入れる姿勢を示すもので、相互の尊重と信頼を築くために欠かせないからです。

傾聴をすることで、自分の意見が認められていると感じ、意欲的に発言できます。
その結果、チームに対する貢献意欲も上がり、より積極的な活動にもつながります。

また、発言者の意図やメッセージを理解するために、質問を投げかけることが有効です。
相手の意見を深掘りすることで、より具体的な情報や洞察を得られるからです。

傾聴しつつ、相手の意見をより引き出すことを意識してみましょう。

反論や異論をはさまない

反論や異論をはさまないことも、2on2ミーティングにおいて重要な要素です。
理由は2つです。

  • 相手のアイデアを尊重するため
  • 感情的な対立を回避するため

1つ目は参加者が自由にアイデアを出し合える環境を作り出すためです。
反論や異論を途中ではさまないことで、話し手は考えや提案がじっくり聞かれているという印象を受けます。

これにより、参加者はよりアイデアを発表しやすく、自信を持って発言できます。

2つ目は、反論や異論が行われると、場合によっては意見の対立や感情的なぶつかりが生じることがあるからです。
否定的な反応を示してしまうと、メンバーからの反感や萎縮にもつながりかねません。

そのため相手の発言をしっかり聞き、受け入れる姿勢を持つことが重要です。
メンバーが話しているときは、反論や異論を途中ではさまないようにしましょう。

ミーティングの目的や議題を明確にして事前に共有する

ミーティングの目的や議題を明確にして事前に共有すると、よりよい2on2ミーティングになる可能性が高いです。
理由は大きく2つあります。

  • 議論の方向性が明確になる
  • ミーティングが効率的にできる

ミーティングは何かを決めるためにするものです。
そのため、はじまる前に、参加者全員が共通の目的や話し合いたいことを理解することが必要になってきます。

目的や議題を先に明確にすることで、話し合うことが不明な状態を避けられます。
結果的に、話し合いが空中戦にならずに済むでしょう。

目的や議題が明確であることで、ミーティングの進行も効率的になります。
具体的なポイントに集中できるため、話題の逸脱が生じることを防げます。

また、事前に共有された目的や議題に基づいて、必要な情報や資料を用意しておくことも可能です。
そのため、より2on2ミーティングを効率的にすることができるでしょう。

2on2ミーティングを導入してコミュニケーションを活性化させよう!

2on2ミーティングを導入することで、チームのコミュニケーションを活性化できます。
また、意思決定を早くできたり、チームの連携を強化できるなど、さまざまなメリットが期待できます。

もちろん相手を尊重する「傾聴」があってのことです。
そのため、まずは相手の意見をしっかり聞くことからはじめてみるといいのではないでしょうか。
それが結果的にチームの生産性向上にもつながります。

2on2ミーティングを取り入れ、社内の活性化につながることを祈っています。

reviiコラム編集部

revii(リービー)のサービス企画・運用に携わるメンバーが、組織改革やマネジメント育成、1on1ミーティングなどで役立つ情報・HowToを発信しています。
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